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ビジ選☆リーダーズ Vol.918『気持ちよく人を動かす』(高橋浩一)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■気持ちよく動いてもらうスキル 人は、ロジックだけでは動かない。多くの関係者と一緒に仕事を進 めていくには、もちろん共通の足場となるロジックは欠かせない。 ロジックは強力な武器だ。 問題は「ロジックをどう使うか」「相手との共感をどう築くか」だ。 理屈では正しい結論も、共感が得られなければ動いてもらえない。 共感を伴った合意があるから人は気持ちよく動いてくれるのだ。 「共に創る」から熱量が上がるのだ。自分が考えたロジックを理解 してもらうのでなく、一緒に考え、力を引き出しながら未来を作る ことで人は気持ちよく動いてくれるのだ。 ★ 職場には、人を動かす場面がある。まず「上司や社内の承認を得る」 ことだ。多くのビジネスパーソンにとって身近なのはこれだ。企画 内容やアイデアにOKをもらう場面だ。 次に「社内外に協力を依頼する」ことだ。単純に承認をもらうだけ では不十分だ。こちらがお願いしたいと思っていることをやっても らう場面だ。 3つ目は「メンバーを指導する」ことだ。一定の経験を重ねると、 後輩指導やチームマネジメントが求められる。自分より年下の相手 に限らない。年上のメンバーに対する働きかけも含む。 4つ目は「社内外の相手と交渉する」ことだ。社内の他部署や社外 の取引先とのあいだで、交渉条件に合意をしてもらう場面だ。相手 が個人の場合もあれば組織の場合もある。 5つ目は「お客様に提案する」ことだ。営業で自社商品やサービス を買ってもらう場面だ。いわゆる従来型の営業職だけでなく、イン サイドセールスやカスタマーサクセスなどの職種も増えてきている。 これら5つの場面では、いずれも相手とのあいだで「共に創る」こ とが鍵だ。どんなによい解決策やアイデアでも、正論だけでは人は 動いてくれないのだ。 ★ 気持ちよく動いてもらうには「7つのスキル」が必要だ。まず「想 定する力」だ。これは、ゴール設定をした上で発生する疑問や反論 を洗い出し、どう対応するかシミュレーションをするスキルだ。 イギリスの首相を務めた歴史上の人物、ベンジャミン・ディズレー リの言葉に「最高を望み、最悪に備える」というものがある。ビジ ネスシーンでも、こうした心構えが重要だ。 人に動いてもらう局面で最高なのは、気持ちよい合意に至って相手 が動いてくれることだ。反対に、相手との関係が悪化したり、これ まで積み重ねてきたことが台無しになったりするのは最悪だ。 最高の状態を実現するためのアクションを組み立てつつ、想定外の 事態に慌てない準備をしておくことだ。 「最高」と「最悪」を両方とも考えておくことで、臨機応変な対応 が可能になる。その結果、安心して「共に創るディスカッション」 に臨めるようになるのだ。 ★ 2つ目のスキルである「段取りする力」とは、相手の発言を引き出 して双方向に進めながら、目的達成に必要な資料やアジェンダの組 み立てに落とし込むスキルだ。 コミュニケーションを双方向にする上で留意すべきは「どのタイミ ングで、相手にどうボールを渡すか」「どこまで深掘りし、相手に 寄り添うか」「どのタイミングで、どうリードするか」の3つだ。 コミュニケーションを双方向にするには、これら3つのポイントを 考えて設計することが必要だ。 たとえば、全体の時間配分を見繕った上で「資料をどう準備するか」、 「自分がどのぐらい話してから相手に発言のボールを渡すか」など を考えるなどの準備がこれに当たる。 また、相手の発言に耳を傾けつつ、終盤でどうたたんでいくかをイ メージしておくべきだ。そうしないと、最後のほうで議論がグダグ ダになってしまう可能性がある。要注意だ。

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