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週刊金融日記 第489号 学歴コンプ製造装置となりうる超進学校トラップ

藤沢数希メールマガジン「週刊金融日記」
// 週刊金融日記 // 2021年9月22日 第489号 // 学歴コンプ製造装置となりうる超進学校トラップ // 恒大集団破綻で中国不動産バブル崩壊か // 緊急事態宣言中の家飲みワインのオススメ その3 // お墓はできればサーバーに建てたい // 他  こんにちは。藤沢数希です。  幸いなことに、東京、そして、日本の日次感染者数が大幅に減少してきました。感染者数の増減は指数関数的な現象ですので、一気に増えるときのスピードもすごいですが、減るときも指数関数的なので、日本のワイドショーが悲惨な医療崩壊の様子などをバンバンと毎日流していると、国民の間で感染対策の意識が一気に広まり、諸外国のロックダウンと比べても、日本の減少フェーズは急峻(きゅうしゅん)なように思います。 ●緊急事態宣言“全て”解除を検討 首相訪米後に最終判断へ https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4363816.html  ハンマー&ダンス戦略で、これからしばらくはダンスタイムになると思われますが、そうすると、また、次の波がしばらくしてやってくることはほぼ確実だと思われます。そして、自民党の総裁有力候補は全員がロックダウンを可能にする法整備に積極的な姿勢を見せており、また、公明党も理解を示すなど、良くも悪くも、日本も感染症対策でふつうの国のように強制力を使うことになるのではないか、と思われます。 『週刊金融日記 第488号 ワクチン接種が進むとコロナ禍は収まるのか』 ●公明幹部、ロックダウン法整備に理解=新型コロナ https://medical.jiji.com/news/47281  自民党の総裁選は、派閥の長老の麻生さんの反対を押し切って、あるいは麻生さんを説得して、国民的人気の河野太郎さんが出馬することになりました。これで河野首相で決まりかかな、と僕などは思ったのですが、政治に詳しい人の分析では、決選投票に進むと、意外と河野楽勝ではない、とのことです。  また、メディアでディベートなどの機会がいろいろありましたが、高市早苗さんが意外としゃべりが上手く、高市早苗さんもまだまだチャンスがあるんじゃないか、ということになってきました。岸田さんが決選投票に進むと、岸田さんが勝つという話もあり、依然として河野大本命ですが、まだまだわかりません。  外国人投資家などは、高市も岸田もぜんぜん知らず、英語がしゃべれる河野さんの覚えがいいので、みんな河野で決まりだろう、と思っているわけですが、河野さんが負けると、暴騰していた再生可能エネルギー関連株などの河野銘柄も暴落しそうです。 『週刊金融日記 第487号 次期首相最有力候補の河野太郎は筋金入りの反原発派』 ★次期首相として本命候補の河野太郎さんですがある意味で日本経済の縮図とも言える電子部品会社と深い関係があり、中国に対する外交政策は穏当かもしれません。しかし、決選投票にもつれ込むと河野さんは勝てない、と言っている選挙評論家もけっこういます。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1439824403655651330  今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。 - 医師以外で教育投資を回収できる医療関係の資格のは2つだけ - 東京の公立中学は荒れているのでしょうか - お墓についての相談 - 美しいハチに寄生され命を差し出すゴキブリと非モテ男性の姿が重なりました  それでは今週もよろしくお願いします。 1.学歴コンプ製造装置となりうる超進学校トラップ  東京の中学受験は熾烈である、という話をちょくちょく書いている。しかし、ある程度の所得のある知的職業の親の家庭に生まれた東京の子供が、中学受験に巻き込まれないことは、現実的にはなかなか難しい。コストパフォーマンスが悪いことは重々承知で、参戦せざるをえないのだ。 『週刊金融日記 第483号 狂気の東京の中学受験を回避して学歴社会に勝つための教育戦略まとめ』  そして、参戦した親子のうちの約1割程度が勝者となり(中堅校狙いが多い日能研などでは上位5%程度)、超進学校に進学することになる。1割というと多いように思えるが、これだけの経済的負担をして、これだけ大変だということがわかっている中学受験に参戦しようという、極めて教育熱心であり学歴志向の強い家庭同士の戦いである。つまり、ふつうの公立の小学校のクラスで1番の子供が集まってきた中での戦いで、この中で上位1割に入らないといけないのだ。  さて、超進学校というのは、簡単に言えば、東大合格ランキングで全国10位以内に入るような学校である。具体的に言うと、以下のような中高一貫校である。  筑波大学附属駒場、開成、麻布、駒場東邦、桜蔭、渋谷教育学園幕張、聖光学院、栄光学園、灘、甲陽学院、東大寺学園、西大和学園、ラ・サール、久留米大学附設、……。  なお、日本は学歴オタクが多いので、日本のトップ10校を挙げろ、と言われると、教育掲示板などに集まって、延々と収集のつかない議論がはじまってしまう。筑駒、灘、開成、桜蔭ぐらいまでは、超進学校として学歴オタクたちの意見は一致しているが、たとえば東大合格者数5位から20位ぐらいになると、細かな差異について喧々囂々(けんけんごうごう)と論争が起こってしまい結論が出ない。学歴オタクでなかったら、あるいはポジショントークでなかったら、どれも似たようなものであるというのが実際のところである。だから、たまたま上に挙げた学校で、ここはトップ10校ではない、あの学校を入れろ、などと言われても困るし、特に意味はない。 『週刊金融日記 第308号 日本の大学受験甲子園の仕組みを理解する』 『週刊金融日記 第309号 東大現役合格率上位15校すべてが男子校か女子校だった』 『週刊金融日記 第462号 真の学校の実力を表す高校別東大京大現役合格率ランキング』

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