在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説 大澤 裕
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1.オーカス(AUKUS)の各国反応
2.中国の不動産市場、宴の終焉
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1.オーカス(AUKUS)の各国反応
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オーカスは、オーストラリア (AU)、イギリス (UK)、およびアメリカ合衆国 (US)の三国間の軍事同盟です。
9月15日に発表されて驚いた方も多いと思います。
アメリカとイギリスによりオーストラリアの原子力潜水艦の配備を支援するものです。
原子力潜水艦だけでなく、自律型無人潜水機、長距離攻撃能力、敵基地攻撃能力、サイバーセキュリティ、人工知能 (AI)などでも協力がすすむようです。
もちろん世界中が衝撃を受けています。
中国は「核拡散防止条約に違反している」「こんな事をしていてはイランや北朝鮮に核開発をやめるように言えなくなる」と強く非難しています。
オーストラリア、モリソン首相は、「核兵器ではなく通常兵器」として、「核兵器保有の意思はない。核拡散防止条約は守る」とオーストラリアの核武装を否定しています(ジャパンタイムス9月22日)
ジョー・バイデン米大統領も「潜水艦に核兵器を搭載することはない」と発言していますが、そんな事、IAEAの査察が入るわけではなく、だれにもわかりません。
中国の非難は的をえたものです。
蛇足ながら、中国の出す国際社会への反論はこれに限らず非常に真っ当なものが多いです。
欧米の識者の心に響くのです。
このあたり日本が1980年代に貿易摩擦で非難されたときに国際社会に理解できる説明がなく、自国の特殊性を言い訳にしたのとまったく違います。
中国共産党政府の可否は別として私は感心しています。
さてオーカス軍事協定を特に喜んでいるのは台湾。
副総統はこの協定を歓迎し、「この地域の民主主義・平和・繁栄のための前向きな進展」と言及しています。
ただ、この軍事協定、結局はアングロサクソン(英語を国語とする白人主流派の先進国であるイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど)が仲間なんだなとの印象を世界に与えたとも思います。
9月22日ジャパン・タイムズはこの軍事協定を支持する意見を載せながらも「白人クラブに見えないように日本もいれるべきだ」との専門家意見も載せています。
微妙なのはインド。
以下、9月21日サウスチャイナモーニングポストの記事です。
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「インドが1962年に中国と国境戦争をした後、インドはアメリカに潜水艦艦隊の建造支援を打診しましたが、アメリカは支援に乗り気ではありませんでした。」
「アメリカ側は『伝統的なサプライヤーである英国に行け』と言って断ったのです。」
「英国は非常に古くて時代遅れの潜水艦を提供してくれましたが、インドはその後、ロシアに行き、641型が購入されました。」
「インドがロシアとの防衛協力を求めた理由は、入手可能性、入手のしやすさ、価格、外交関係、そしてロシアのシステムや兵器に精通していたからだという。」
「インドは1988年、ソ連から3年間借り受けた初の原子力潜水艦を導入しました。」
「2012年には再びロシアの原子力潜水艦を10年間借り受けましたが、技術的欠陥のため2021年6月にロシアに返還しました。」
「現在、ロシアからの3隻目の原子力潜水艦を待っています。」
「何年もの間、アメリカはインドに対して、「(原潜技術の提供は)アメリカの法律では同盟国を含む誰とも核推進技術を共有することは不可能だ」と断ってきた。」
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インドはアメリカに潜水艦をずっと求めていたのです。
しかしアメリカは「同盟国とも核推進技術は供与できない」と断っていたのですが、それがオーストラリアに供与されることになったのです。
インドは面白くないでしょう。
ワシントンで大使を務めていたサルナ氏は、「オーストラリアはアメリカやニュージーランドとのANZUS安全保障同盟の一員であることを指摘し、インドとの関係と比較すべきではないと思います」と述べています。
インド、モディ首相は、先日ワシントンで開催された初の対面クワッドサミットでバイデン大統領らとにこやかに写真に写っていましたが、内心は疎外感があったかもしれません。
(以下、仮登録して本文をお読みください)
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