自民党新総裁に岸田氏が選ばれた。
今回の自民党総裁選挙に関して、私自身の予想が外れたことを読者の皆様にお詫びしたい。
先週の執筆時点(9月25日土曜日)で、「党員投票の70%以上を河野太郎氏が獲得しないと、決選投票で岸田文雄氏が有利」との分析をする人が多かった。 こうした情報を受けて議員心理も揺れ動いていったと思う。
こうしたことから、私は、選挙を間近に控えて党員の意向に敏感な若手議員や無派閥議員が、最終的には河野氏に投票し、僅差で河野氏が勝利すると予想していた。 しかし、安倍晋三・元総理の「反・石破」感情の強さは想像以上であったこと、予想以上に河野氏の政治家としての安定感が欠けていたことを見抜けなかった。 頼みの党員票でも爆発的な河野氏支持には至らなかった。
安倍氏が高市早苗氏を支援したことによる「分断作戦」は成功した。 今回の勝者は安倍氏であることは言うまでもない。
安倍氏は、好き嫌いという感情だけで「小石河連合」を阻止したわけではない。 「桜の会」問題で、安倍氏は東京地検特捜部の動きに敏感になっているという情報がある。
仮に河野政権になり、石破茂法務大臣にでもなろうものなら特捜部にゴーサインを出しているようなものである。 安倍氏にとって、何としても石破氏の復権は避けなければならなかったのだ。
さて、今回の総裁選挙の構図は「安倍vs.菅」であったと思う。
菅義偉氏は、自分を支えてくれなかった安倍、麻生太郎両氏に対抗して、河野氏の後ろ盾となり、キングメーカーとしての地位を確保しようとした。 小泉進次郎、石破両氏を巻き込んだ「小石河連合」を実現させ、不仲になった二階俊博・前幹事長とも連携し、河野政権誕生を画策したが叶わなかった。
総理を辞めた後はしばらくは「死に体」だが……
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)