今週のざっくばらん
3Dプリンタ、三週目
3Dプリンタを入手して三週目です。iOS版の mmhmm アプリのリリース時期と重なったのでかなり忙しかったのですが、それにも関わらず(3Dプリンタ関連の)新しいアイデアが次々に生まれて、それをコントロールするのに苦労した1週間でした。
学生時代に、中間・期末試験前になると、勉強とは全く関係のないソフトウェアのアイデアが次々に生まれる経験を何度もしましたが、それと似ています。リリース前・試験前という緊張感から脳がフル稼働を始め、それがこんな現象に繋がるのだと解釈しています。
3Dモデリングに使っている ShapeScript にもかなり慣れてきたので、実用品として設計したのが iPhone スタンドです。デザインを重視し、同時に一括プリントが可能という条件を満たす中で最初に作ったのがこれです。
かなり力を入れてデザインしたのですが、実際にプリントしたものに iPhone を載せてみると、強度が足らず役に立ちません。私が3Dプリントの素材(フィラメント)として使っている PLA (polylactic acid、ポリ乳酸)には、それなりの強度はありますが、所詮プラスチックなので、薄く作った部分は簡単に曲がってしまうのです。十分な強度をもたせるには、かなり分厚く作らなければならず、それではデザインのバランスが崩れてしまうので、この案はボツにすることを決めました。
そこで、まずは実用性・強度を重視したものを作り、そこから削っていくという形で作ったのが下のデザインです。このデザインであれば思い切って肉薄(1ミリ強)しても、十分に iPhone を支えられます。大抵のものが、少なくとも2〜3回プリントした上で、実用的なものになりますが、これに関しては、プリント一回で役に立つものが出来ました。
知り合いの誕生日プレゼントに作ったのが、ゴルフボールのマーカーです。ゴルフボールには自分のものだと分かるようにマジックでなにか印を付ける人が多いのですが、このマーカーをゴルフボールにはめて使えば、彼女のイニシャル(Y)を綺麗に書くことが出来るのです。
プリントのしやすさ、ボールのフィット感、ボールの外しやすさ、描きやすさなど全てを考慮した、私のエンジニアリング・スキルを総動員した作品です。
せっかくなので、自分用のマーカーも作りました。
下の写真は、ガレージ内で電気自動車の充電ケーブルを引っ掛けておくためのフックです。汎用品とは違って、自分のニーズにピッタリとマッチしたものが作れるのが大きな利点です。ケーブルに負担をかけないような微妙なカーブの設計には少し工夫が必要でしたが、充填度20%でも十分な強度が出ています(3Dプリンタでは、外から見えない部分にどのくらい素材を詰め込むかを自由に指定出来ます)。
ちなみに、3Dプリンタを購入した一番の理由だった排水溝のつまり止めプロジェクトも順調に進んでいます。下の写真は、デッキの端に設置してある排水溝に大きな葉っぱが流れ込んで水がながれなくなることを防止するための仕組みです。写真ではわかりにくいと思いますが、別々にプリントした二つの部品をネジで組み合わせた上に、石を「重し」として乗せています。
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