この度、文藝春秋誌に財務省の現役の事務次官・矢野康治氏の
『財務次官、モノ申す:このままでは国家財政は破綻する』
という記事が発表されました。
この記事の主旨は要するに、次の様なものです。
まず、総裁選や総選挙における総裁候補や与野党の代表らによる「バラマキ合戦のような政策論」を聞いていると、「これは本当に危険だ」と憂いを禁じ得ない、これは「タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなもの」であり、「このままでは日本は沈没」してしまう。だから、「やむにやまれぬ大和魂」を持つ自分は、もうじっと黙っているわけにはいかない、「ここで言うべきことを言わねば卑怯でさえある」と思うので、「心あるもの言う犬」「有意な忠犬」(一公務員)として、「どんなに叱られても、どんなに搾られても」
(a)プライマリーバランス黒字化目標(国債発効規制)を取り下げるな
(b)消費税減税は絶対止めよ
(c)10万円の給付金などの損失補償を、絶対止めよ
と、「勇気をもって意見具申」します、というものです。
つまり、矢野氏は自分にはやむにやまれぬ大和魂があるので、クビになろうがどうなろうが、日本のために言うべき事を言うのだ、と言っているのです。
(1)矢野氏記事内容は財務省の公式パンフレットごときもので、大和魂とは無縁である。
しかし、矢野氏はその原稿の中で自分自身の事を、幕府に盾を付いて死罪となった吉田松陰の様なヒーローの様に脚色していますが、それは吉田松陰に対して誠に失礼な話です。そもそも松蔭は「老中暗殺計画」という政府の重要役人を暗殺しようとしたため死罪になったのです。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)