目下のアメリカ株式市場では、「強気派(高めのインフレは一時的
派)」と「弱気派(高めのインフレはFRBの想定の範囲内を長く
大きく上回る派)」がせめぎ合っています。
アメリカでは8日に「9月の雇用統計」が発表になりました。
アメリカでは働きに出たがらない人々が増えています。
企業は厳しい人手不足の中で、賃金を引き上げざるを得ない状態。
結果、9月の平均賃金も前年同月比で4.6%上昇、年月比では0.
6%上昇しました!
賃金は物価の遅行指数です。
アメリカでは、数値が低めに出るPCEでさえも、今後前年同月比
で5%を大きく超えてくる可能性が、かなり高いです。
生産者物価指数では既に7月から前年比6~8%のインフレが猛
威を振るっています!
というわけで、目下のアメリカ株式市場の「最大のリスク」は、今
後猛威を振るい始めるであろう「インフレ」です。
明日13日発表の「9月の消費者物価指数」と、翌14日発表の
「9月の生産者物価指数」には、とてもとても要警戒。
早ければ、アメリカ株式市場は調整を加速する可能性があります。
さて、今のアメリカ経済は急速にスローダウンしています。
アトランタ連銀発表の「GDPナウ予測」では、第三四半期のアメ
リカの実質GDP成長率は、1.3%まで急低下。
既にアメリカの成長がインフレに蝕まれていることが如実に現れ
ています。
もしかするとひょっとすると成長は「リセッション入り寸前」に
まで落ち込むかもしれません。
一方、ソロス・ファンドは、今のアメリカ株式市場は「サイクル終
盤」と明言。
確かに、アメリカ経済は2012年夏に底打ちしてから長らく回
復軌道に乗り続けました。
「サイクル8年目」の2020年3月にコロナ危機が発生。その
時の「超の付くウルトラ過剰流動性の発動」が「今は景気サイクル
のどの地点なのか???」を分らなくさせました。
今のアメリカ株式市場は、ソロス・ファンドが指摘するとおり「サ
イクル終期」である可能性もあります。
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