《本日早朝の加筆》
日本時間で昨夜9時半に、「アメリカの9月の生産者物価指数」が
発表されました。
内容は、「引続き高インフレが続いているものの、その上昇率は穏
やかになっていて、ひとまずはほっと一安心」というものでした。
この統計を受けて、この日のアメリカ市場は長期金利が急低下、
株価は1.5%を超える上昇。
アメリカ株式市場では、引続き強気派と弱気派がせめぎ合って乱
高下の激しい状態。「●●以来の最高の上げ」と「●●以来の最悪
の下げ」が日々交替で起きています。
しかしながら、こちら貞子メルマガでは引続き「近いうちの大幅
調整」を予測するスタンスに変わりはありません。
《抜粋》
以下、本日10月15日号は、15日は朝から所用があって、前日
の14日に記した内容です、なにとぞご留意ください。
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アメリカでは、消費者物価では前年同月比4~5%台の「高めの
インフレ」が続き、生産者物価指数のほうでは既に前年同月比7
~9%の高インフレが猛威を振るっています。
エネルギー価格を始め、高過ぎる生産者物価の上昇は、既に企業
の生産活動に悪い影響を及ぼし始めています。
「スタグフレーション」とは「マイナス成長(=不況)の中の物価
高」です。
「スタグフレーションっぽい」状態とは、「経済がスローダウンし
ている中での物価高」です。
アトランタ連銀の「GDPナウ予測」は、アメリカの実質GDP成
長率が「4-6月期の前期比6.5%」から「7-9月期には前期
比1.3%」へとスローダウンすると予想しています。
「高インフレ」が個人消費を冷やして、企業の生産活動、ひいては
経済成長を蝕んでいるのです!!!
そんな中、パウエルFRB議長やイエレン財務長官は、引続き「高
めのインフレは一時的」の「マントラ」を唱え続けています。
一旦「スタグフレーションっぽい状態」が始まってしまったら、彼
らは、立場上、この「マントラ」を唱え続けるしか、他になす術(す
べ)が無いのです。
彼らがこの「マントラ」を止めてしまえば、即座にインフレ期待の
アンカー(錨)が外れて、インフレがさらに猛威を振います。
「スタグフレーション」とか「スタグフレーションっぽい」状態
は、人類が40年ぶりに遭遇するものです。
「スタグフレーション」がいざ始まってしまったら、金融政策は
ほぼ無効になります。「利上げや引き締め」も「利下げや緩和」も
もはや当面は無効。
今だったら、「拡大しすぎた中銀のバランスシート」を縮小するく
らいしか、中銀には他に方法がないかもしれません。が、これは株
価の大幅調整の引き金になります。
目下の所、パウエルFRBに出来ることは、「テイパリング(=緩
和マネーの段階的な縮小)を加速する」くらいでしょう。それ以外
では「『一時的、一時的』とのマントラを唱えながら静観する」し
かないでしょう。
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