先週13日と14日に発表された「アメリカの9月の消費者物価
指数」の上昇率や「9月の生産者物価指数」の上昇率は、穏やかな
伸びにとどまり、ポジティブ・サプライズとなりました。
市場には「高めのインフレは一時的だ!」との「楽観論」「強気派」
が戻って来ています。
目下の所、「強気派」と「弱気派」の戦いでは、「FRBのマントラ
を信じる強気派」に軍配が上がっているわけです。
けれども、市場が楽観論に染まるのはまだ数ヶ月は早いでしょう。
アメリカの第三四半期(7-9月)は、ワクチン接種率が頭打ちに
なっていることも災いしてデルタ変異種が猛威を振るっていた時
期です。
この「変異種の猛威」がやっと減衰するのは、9月中旬から下旬に
かけて。
アメリカの実態の経済活動(生産活動や消費活動)が本格的に再
開したのは、ざっくり10月からなのです。
統計に表れる経済活動は、まだ活動が「スローダウンしていた9
月のものまで」しかありません。
今の市場は、この「9月までの比較的穏やかな伸びに留まってい
るインフレ統計」ですっかり慢心して脇が甘くなっています。
そして、「10月のインフレ統計」が発表になるのは、11月半ば
以降です。
今後、10月-12月期からには、個人の消費活動が一斉に再開
しインフレが猛威を振るい始めることは、マクロ経済の基礎をち
ゃんと理解しているプロ中のプロから見れば、「火を見るよりも明
らか」です。
「FRBのマントラを信じない弱気派」は、遅かれ早かれ戻って市
場に来ることでしょう。
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