10月中旬の二つの物価統計が穏やかな伸びに留まり、「ポジティ
ブ・サプライズ」となってからは、株式市場には「高めのインフレ
は一時的だ!」との「楽観論」「強気派」が戻って来ています。
株式強気派の人々は、「10月中旬の物価統計は無事に乗り越えら
れた。これで、11月中旬の物価統計までは安心してリスクテイ
クできる!!!」といった、かなり無防備なスタンスです。
物価が上昇しているのは、一つは、グローバル規模でのサプライ
チェーンの根詰まりという供給サイドからの要因が原因。
こちらは時間とともに解消してゆくことがある程度は期待されま
す。
ところが、もう一つ、需要サイドにも決定的かつもっと大きな原
因が存在しています。
コロナ後に放たれた「超の付くウルトラ過剰流動性」は未だに市
中に放たれたままなのです。
これに、今後は5,000億ドルのインフラ投資と1.5兆ドル
(?)の再分配計画が続きます。
折しも、9月中旬から9月下旬にかけて、アメリカでも「新型コロ
ナ第5波」が再び峠を越えました。
「10―12月」期はアメリカ経済(および世界経済)は再々始
動。
今後は超の付くウルトラ過剰流動性(じゃぶじゃぶマネー)も再
び急速に回転し始めることでしょう。
10―12月期のアメリカ国内のインフレ率は、PCEでも「FRB
の想定の範囲内(3.7%~4.2%)」を大きく上回って、上昇
してゆくことでしょう。
折しも、「ブレーク・イーブン・インフレ(BEI5年もの)」は、
10月21日には2.94%の高さにまで急騰しました。
市場はアメリカの「高めのインフレ」は決して「一時的」ではなく、
「5年後でさえも3%前後の高さが続く」と予測し始めているの
です。
目下の株式市場はあまりにも手放しで楽観し過ぎています。
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