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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 095
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、中国で大ヒット商品になっている電気自動車(EV)の「宏光MINI EV」(ホングワン)についてご紹介をします。
宏光ミニについては日本でも話題になっています。その焦点は、なんといってもその価格です。2.88万元という価格は、最近円安が進行したため51万円ほどになりますが、発売当時は「50万円を切る価格のEV」として話題になったのです。EVの問題点は同じグレードのガソリン車よりも高くなってしまうことです。政府などの購入補助金を入れても、ガソリン車に比べて高くなってしまいます。
しかし、宏光ミニは希望小売価格が2.88万元であり、さらにここに地方政府の購入補助金が利用できることもあります。
なぜ、こんな安い価格で販売ができるのでしょうか。そのことをある方と話をしていたら、「中国の安い労働力を利用して…」とおっしゃっていましが、これは大きな認識間違いをしています。さらに、その方は、「だから、品質面は信用できない」ともおっしゃって、私も耐久性などの品質面がどうなのかについては断言ができるだけの情報を持っていませんが、このような見方が通用したのは10年前以前の中国です。
宏光ミニを開発したメーカー「上汽通用五菱」(ウーリン)は、過去の資産を活かして徹底したコストダウンを行いましたが、それだけでなく、政府の新エネルギー車促進政策などをうまく利用して、ベストの価格設計を行い、市場投入タイミングを見極めています。つまり、製造部門の手柄も大きいのですが、それ以上に商品企画の手柄でもあるのです。
では、どうして、50万円で売ることができるのか。そこに焦点をあてて、宏光ミニをご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 095
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