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第214号.上がり続けた国民年金保険料と、国民年金実施からの苦難の歴史や世代間の不公平について。

事例と仕組みから学ぶ公的年金講座
こんばんは! 年金アドバイザーのhirokiです。 1.現在の国民年金保険料に至るまで。 令和3年度の国民年金保険料は月額16,610円を支払っており、なかなか高い保険料を支払っています。 平成29年4月の事ですが、国民年金保険料の上限は16,900円となりました。 それまでは平成10年4月から平成17年3月までは景気対策として13,300円に国民年金保険料を据え置き続けたため、財政に悪影響を及ぼしました。 平成16年改正からは13,300円を平成17年4月から毎年280円ずつ保険料を引き上げて、平成29年に16,900円に達したらそれを上限に固定しました。 ただし、平成31年4月には産前産後の産前6週間と産後8週間の期間の国民年金保険料を免除するために、100円アップして17,000円になりました。 産前産後免除は保険料を免除しても、保険料を完璧に支払ったのと同じ効果があるので100円アップして財源を確保しました。 ちなみに17000円で固定したといっても、令和3年度は16,610円という金額なのは、物価や賃金を合わせた名目賃金率で毎年度変動させてるからです。 毎年の貨幣価値は異なるからですね。 なお、平成16年以前の時は保険料に上限を設けようという考えはありませんでした。 その年その年に必要な年金給付のために、必要な保険料はいくらなのかを決めて支払ってもらうという考えでした。 少子高齢化が進み続けるので、将来は26,000円くらいまでは上がるだろうと見込まれてはいましたが… しかしそんな高額な保険料を支払う事になったら、現在の生活が立ち行かなくなってしまいますよね。 よって、国民がギリギリ許容範囲で負担できると考えられる保険料額を平成16年に設定して、それを上限にする事で毎年入ってくる財源を固定する事になりました。 財源を固定してしまうと、当然その中に収まらないといけないので、年金給付の引き上げを抑制する制度を平成16年に導入しました。 年金は毎年の物価や賃金に影響を受けて、年金が上がったり下がったりします。 年金が上がる時は、物価や賃金の伸びよりも伸び幅を抑制して、給付の負担が抑えられるようなものになりました。

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