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現代において「平均的であること」は、奇跡的な価値がある 佐々木俊尚の未来地図レポート vol.679

佐々木俊尚の未来地図レポート
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 佐々木俊尚の未来地図レポート     2021.11.15 Vol.679 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.pressa.jp/ 【今週のコンテンツ】 特集 現代において「平均的であること」は、奇跡的な価値がある 〜〜無理して成功を求めずに、身の丈だけでうまくやっていく方法 未来地図キュレーション 佐々木俊尚からひとこと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■特集 現代において「平均的であること」は、奇跡的な価値がある 〜〜無理して成功を求めずに、身の丈だけでうまくやっていく方法 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 平均値はウソをつく、というのは近年になってよく指摘されるようになりました。「平均」だからといって、それが凡庸で普通のことを指すのではありません。たとえば日本人の金融資産の平均の金額は、2人以上の世帯で1400万円ぐらい。単身世帯でも650万円あります。「うちにはそんなにたくさん貯金はない!」と感じる人がたくさんいるでしょう。ゾゾの前澤友作さんのようにひとりで何千億円も持っている超富裕層が入ってしまっているので、平均値が引き上げられているのです。 どこかの居酒屋で今飲んでいる客が20人いたとして、その平均資産額は想像の範囲内でしょう。でもそのお店に前澤さんが入ってきたら、お客さんの資産の平均額は1000億円を超えてしまうのです。 だから最近は、「中央値」のほうが適切だと言われています。最も金融資産の多い人から、貯蓄ゼロの人まで一列に並べると、その列のちょうど真ん中にいるひとは、単身世帯だと貯蓄50万円。2人以上の世帯では650万円です。だいぶ生活実感に近づいてきたのではないでしょうか。中央値なら、前澤さんがお店に入ってきても数値がうなぎ登りになることはありません。 とはいえ日本では格差化も進んでいます。アメリカと日本が異なるのは、アメリカは上位1%の超富裕層にお金が集中しているのに対し、

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