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言いすぎか!! 弁護士 北村晴男 本音を語る Vol.129

言いすぎか!! 弁護士 北村晴男 本音を語る
━=━=━=━=━=━=━=━= 言いすぎか!! 弁護士北村晴男 本音を語る ━=━=━=━=━=━=━=━= Vol.129 2021.11.15 ■□■…………………………………… 目次 ……………………………………■□■  【1】 『日本の未来を託せる       「まともな野党」の登場を期待したい』  【2】 『北村晴男の"素"』  【3】 『番組出演予定       イベント情報』 ……………………………………………  【1】 『日本の未来を託せる       「まともな野党」の登場を期待したい』 …………………………………………… 出口調査による予想でも大きく外した全マスコミ 令和3年10月31日(日)に投・開票が行われた「第49回衆議院議員総選挙」。結果は、自民党が261議席と改選前の276議席から減らしたものの単独で絶対安定多数を確保した。他方、立憲民主党は改選前の109から96に、共産党は改選前の12から10にいずれも議席を減らす結果となった。 全マスコミは「出口調査」を踏まえたはずの事前予想を大きく外している。「東洋経済ONLINE」の11月1日の記事「『自民苦戦?』テレビの出口調査が大外れだった訳」によると、各テレビ局は下記の数字を予想していたという。 日テレ(NNN) 自民:238、立民:114 テレ朝(ANN) 自民:243、立民:113 TBS(JNN) 自民:239、立民:115 テレ東(TXN) 自民:240、立民:110 フジ(FNN) 自民 :230、立民:130 NHK 自民:212~253、立民:99~141 立憲民主党は、NHKがこれならさすがに外れないだろうと大きな幅を持った予想をしたが、その最低ライン99にも足りない96議席に終わった。 産経新聞の予想も自民党に悲観的な数字だった。今回の選挙では、すべてのテレビ局、新聞社が「完敗」したと言えよう。 では、一体出口調査や事前の世論調査は何だったのか。そもそも、なぜ今回は大きく外れたのか。「東洋経済ONLINE」の記事は、「出口調査に回答してくれる有権者は『リベラル系』が多いから」という。だが、以前はもっと正確だったように思う。全マスコミの長期的な不人気と人材不足が原因である可能性もある。 共闘してもしなくても敗北していた立憲民主党 立憲民主党の敗北理由は、共産党との共闘にあったと言う評論家がいる。だが、私は、共闘しようがしまいがいずれにしろ議席数を減らしていただろうと思う。 立憲民主党を筆頭に日本維新の会を除く野党は、昨年4月、5月の特にコロナが大変な状況のときに、国会で「桜をみる会」の追及に夢中だった。マスコミも立憲民主党と同じ論調で政府批判を続けていた。 また、安全保障上、周辺諸国がきわめて厳しい状況にあるにもかかわらず、それについての論戦を野党が政府に挑む姿などまったく見られなかった。 これにはテレビを見ない若者も呆れ、旧態依然としたマスコミの報道からも遠のいていき、自らSNS等で知り得た各党の動きなどで判断し始めている。 結果、朝日新聞の出口調査では、比例区投票先の年代別で10代の42%、20代の40%が自民党に投票。立憲民主党への投票は、10代17%、20代15%という結果だった。 また、コアな自民党支持者は自民党に投票するとして、無党派層ではあるが保守・中道的な考え方の人は、結局自民党しかないと考えるか、自民党に相当の不満を感じて、日本維新の会と国民民主党に流れて行くことになった。 実際、共同通信の出口調査では、比例代表東京ブロックで無党派層の投票先のトップは立憲民主で23.7%だったが、前回(2017年)より8.2ポイントも下がり、日本維新の会は前回よりも16.3ポイントも上げて20.4%と大躍進だ。 立憲民主党だけを見ると、従来、立憲民主党を強力に押して来た連合が共産党との共闘に不満を示し、その組織票の相当数が離れた。ただ、その分、共産党の票が入った。 候補者を1本化し、共産党が候補者をあげなかったところは、いつも共産党に入れていた票の多くが立憲民主党に流れたはず。 だから、共闘しなかったとしても、あの程度の議席数しか確保できなかっただろうと見ている。 政策が見えてこない野党 アメリカの大統領選挙を見ていつも思うことがある。共和党と民主党の双方が、それぞれの大統領候補者を約1年2ヶ月にもわたって選んでいく、その仕組みこそが、民主主義にとってものすごく大事だ。 たしかにメチャクチャお金がかかるだろう。だが、多くの有権者に、民主党なら民主党内、共和党なら共和党内で、各候補者が政策でもって盛んに討論し、切磋琢磨する。そして世論の関心も高めていく。かつその候補者に対する理解も深まっていく。広く有権者に政策が浸透していく、ものすごくダイナミックだ。 今回、自民党は総裁選で4人の候補者が個々の政策で討論を行った。そのことで、結果的に多様な人材が自民党内にいることがアピールされることになった。 だが、立憲民主党はどうだったか。2017年10月に枝野新党のような形で生まれた立憲民主党。2020年9月10日に立憲民主党と国民民主党ほかが合流した際に行われた代表選で枝野幸男氏が選出されたが、競った相手は国民民主党の泉健太氏だったことも、そこで何を議論したのかも、記憶している人はほとんどいない。 これがたった1年前。有権者にはこの1年の間、党内で議論し、切磋琢磨して政策を磨き上げ、与党に挑んでいるようにはとても見えなかった。 マスコミと一緒になって、「何でも反対」と、政権批判を繰り返しているだけにしか見えない。あれではダメだ。

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