「女子高生たちのCOP26」
本当は昨年11月に開催されるはずだった英グラスゴーでの「COP26」ですが、新型コロナの世界的流行で1年間延期され、今年11月1日からの開催となりました。ちなみに「COP」は「Conference of Parties」、「締約国会議」という意味で、日本語では「第26回気候変動枠組条約締約国会議」となります。これなら「COP26」と書いたほうが省エネですね(笑)
そんな「COP26」ですが、予定の12日までに成果文書がまとまらなかったため、1日延長して「世界の気温上昇を産業革命前から1.5度に抑えるための努力を追求する」という内容の成果文書を採択し、13日に閉幕しました。議長国の英国は「石炭火力の段階的な廃止」を草案に明記していましたが、採択直前にインドと中国が反発して「段階的な削減」に変更されてしまいました。
で、日本はと言えば、低投票率のタナボタで衆院選に勝ち、目一杯の任期を手に入れた岸田文雄が「首相としての国際舞台デビュー」に小踊りしながら、政府専用機で飛んで行きました。そして、2日の首脳会合で演説し、安倍晋三直伝のバラ撒き外交で「途上国への100億ドルの追加支援」を表明しました。現在は1ドル114円なので、100億ドルは1兆1400億円です。国内では新型コロナによる解雇や減収で女性の自殺者が急増しているというのに、そんなに外ヅラが大事なのでしょうか?
ま、それはともかく、世界中が呆れ返ったのが、岸田文雄が垂れ流した「石炭火力発電のゼロ・エミッション化」という絵に描いた餅です。「エミッション」とは「排出」という意味で、ようするに「CO2を排出しない火力発電」ということですが、こんな技術は日本にも世界にもありません。火力発電所から輩出されたCO2を回収して貯留するシステムの研究とか、石炭にアンモニアを混ぜて燃焼させることでCO2の排出量を削減する実験などは行なわれていますが、どちらも実用化にはホド遠い段階ですし、仮に実用化されたとしても「排出ゼロ」にはなりません。
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