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佐々木俊尚の未来地図レポート 2021.11.29 Vol.681
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【今週のコンテンツ】
特集
政治に本当に必要なのは、感情を揺さぶることじゃなく「信頼」だ
〜〜弁論の達人アリストテレスに本物の「エートス」を学ぶ
未来地図キュレーション
佐々木俊尚からひとこと
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■特集
政治に本当に必要なのは、感情を揺さぶることじゃなく「信頼」だ
〜〜弁論の達人アリストテレスに本物の「エートス」を学ぶ
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ツイッターで政治の発言をしてる人たちを見ていると、世の中はほんとうに感情で動く人が多いなあと感じます。なかには、政治について語っているうちに、政治哲学とか政策とかの政治の中身のことはもはやどうでも良くなってしまって、他人を罵倒する用語ばかりをひたすら研ぎ澄ましていっている人もけっこういます。「ホームラン級のバカ発見」とか「肉屋を擁護する豚」とか「ケツナメ」とか恐ろしい用語を互いに発明しあって、どんどんあさっての方向に突き進んでしまってる。
日常の仕事や暮らしでは、怒りや義憤を爆発させる場面なんてほとんどありません。ブラック企業の管理職ではない普通の人たちは、内心けっこう怒っていても、ぐっと感情を押し殺して仕事をつづけてる。だからこそ、インターネットという匿名中心の場所で、しかも何を文句言っても実生活にはほとんど影響がない(と本人は信じてる)政治の話なら、思いきり怒りや義憤をぶつけられる。
古代ギリシャの哲学者アリストテレスは『弁論術』という本で、感情(パトス)のむずかしさについて恐ろしいほど鋭く論じています。
★『アリストテレス 弁論術』(岩波文庫、Kindle版)
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