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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第454号2021.11.16配信分
●平成の30年を3つの輪切りにすると……
反省している。前号を読み返してみて、論旨が伝わりにくいと思った。着想
を得たのは、先々週の発行送信前日。このところ遅配続きでご迷惑を掛け通し
となっているが、書き連ねようという段階で諸々の事情が重なった。著述業を
生業とする者にとって”締め切り”の持つ重要性を深く理解する。言い訳無用
を承知の上で継続を硬く誓っている。
前号を書くにあたって着想を得たのは、「クルマ作りは『継続性の中に存在
する”世代感覚の塊”によってなされ』、モノ作りの本質となる設備や雇用体
系に(国内では)変化することなく、”右肩上がり”カタログスペック重視と
いう欧米追従型の価値観に身を委ねたままでいる」と、ふと感じたことによる。
平成の30年を過ぎ、今や令和3年も暮れようとしている。昭和の記憶はすで
に遠く、その最後の10年余に『自動車ジャーナリズム』に潜り込むことができ
世界に羽ばたく発展途上段階に薫陶を受けた私としては、”変われなかった”
平成時代の30年間を激動の世界情勢とパラレルに振り返りただ溜め息をつくば
かり。
平成の30年を3つの輪切りにすると、米ソ冷戦構造の終焉に始まる世界的な
変化とバブル崩壊と天皇崩御が重なり平成不況に沈んだ日本国内という世紀末
の10年、米国の同時多発テロからリーマンショックに至る紛争や(中国の台頭
に象徴される)世界経済の変貌と1990年代に始まる(インターネットの普及に
伴う)情報化の波をモノ作りの海外展開でかわして束の間の『漁夫の利』を
んだミレニアムからの10年、ピークオイル説から一転して『シェール革命』で
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