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週刊金融日記 第500号 トヨタvsテスラ 電気自動車バブルがはじけテスラ株は1年以内に暴落へ

藤沢数希メールマガジン「週刊金融日記」
// 週刊金融日記 // 2021年12月08日 第500号 // トヨタvsテスラ 電気自動車バブルがはじけテスラ株は1年以内に暴落へ // オミクロンどっちでもテーパリングは加速 // MySOS(自宅隔離監視アプリ)と隔離短縮のための検査 // クラウド会計と税理士について // 他  こんにちは。藤沢数希です。  とうとう本日自宅隔離が終わりました。ワクチン接種者は10日目に新型コロナウイルス検査をして、ここで陰性なら隔離期間を短縮できるのですが、僕はこれを利用し隔離終了です。さっそく、日本のレストランや国内旅行を楽しみたい、と思いますが、いろいろやることもありバタバタしております。隔離期間中もバタバタしていたわけですが。ということで、今週はメルマガ配信がすこし遅れてしまい、申し訳ございません。日本の自宅隔離がどのようなものか、また、格安の指定検査機関がどこなのか等の情報はレストランコーナーに書きました。 ★日本は第5波を抑え込んだあとは、ほぼゼロコロナ状態ですが、このように急に厳しくなった空港検疫も貢献しているのかもしれません。ワクチンと自然感染でできた集団免疫効果は、それを掻い潜る変異ウイルスが入ってくるまでキープできるという仮説もあります。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1468212667165061123 『週刊金融日記 第498号 日本は市民の感染対策とワクチン接種と厳しい水際対策でゼロコロナを実現しつつある』 『週刊金融日記 第499号 オミクロン襲来!終わらない世界のコロナ禍と日本人の鎖国への憧憬』  さて、新型コロナウイルス対策については、コロナはただの風邪派と対策強化派に分かれて、日本も世界も国民が分断されてしまっていますが、風邪派の中でもワクチン推進派と反ワクチン派で宗派が分かれ、そこでもまた抗争しているようです。対策強化派もウィズコロナ派とゼロコロナ派で争っています。このように、コロナ対策はもはやそれぞれの政治信条を掲げ、宗教戦争の様相を呈してきました。 ★日本は欧米諸国よりは死者数を抑えられましたが、経済的打撃は欧州並となったようです。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1466933680287662082  このように人々はコロナを巡って分断され、殺伐としておりますが、ほっこりとするストーリーが中国から届きました。 ★中国の下請け寝具メーカーと、本国での競争に敗れ中国の片田舎で英会話の教師としてひっそりと暮らす白人男性とが織りなすサクセスストーリーです。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1468042147857575936  中国でフランスの家具職人がデザインしたベッドを生産している寝具メーカーがありました。その巨匠っぽい感じのフランス人のおっさんがいい感じで、大変によく売れ、ブランド力から利益率も大変に高かったのです。そして、この寝具メーカーは、このベッドを世界でも売ろう、と深センの証券取引所でIPOして資金調達を計画しました。この上場審査の過程で、このフランス人の巨匠について調べていたら、なんと、このおっさん、工場の近くの英会話の先生で、写真を撮らせてくれ、と頼まれ、1万円だかなんだかで写真提供しただけのただの白人のおっさんで、フランス人でも何でもなかったことがバレてしまいました!  ブランドとは何か、を考える上で、とても学びがある物語ですね。心が温まります。  今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。 - インフレ対策としての金(ゴールド)投資につきまして - 所長の使っている手帳を教えてください - 税理士を使わずクラウド会計を使って独立しようと思っています - 公立校の学費がかからない欧州で子供を大学まで出させようと思っています - 飲み会帰り女子に声掛けてそのまま自宅に搬送  それでは今週もよろしくお願いします。 1.トヨタvsテスラ 電気自動車バブルがはじけテスラ株は1年以内に暴落へ  テスラ社のトップでありテスラ株の信じられないほどの上昇ゆえに世界一の金持ちになった天才起業家のイーロン・マスク氏が、自分が持っているテスラ株の10%ほどを売却する、とTwitterでつぶやき、実際に売却中です。  アメリカでは彼のようなスーパー金持ちの起業家たちが税金をほとんど払っていない、ということが問題になっていました。というのも、こうした起業家は自分の資産の大半を自社株などの株式で保有し、給料などは形式的に月1ドルなどとしていることが多いからです。ほとんどの国の税制では、こうした株で得た利益は、それを売って利益が確定したときに税金が発生するようになっています。だから、株を売らない限りは税金もゼロです。  そこで、アメリカの政治家が、まだ利益を確定させていない株長者からも税金を取ろう、などと言い出し、イーロン氏は、そんなに言うなら、株売って税金払うわ、とテスラ株が史上最高値のときに宣言し、すぐさま売り始めたというわけです。本当に税金が払いたかったのか、あるいは、自分の会社の株がバブっているから、さすがにここで売り抜けて数兆円の現金を確保しておきたかったのか、本意は定かではありませんが、とにかくバンバン自分の持ち株を売っています。彼の兄弟などの身内もテスラ株をバンバン売りました。 ●有言即実行!イーロン・マスクがテスラ株売却開始、とうとうインフレがやってきた(金融日記 Weekly 2021/11/5-2021/11/12) http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52196143.html  それでテスラ株は大きく値を下げたのですが、それでも、まだ驚くほど買い需要が個人投資家などから湧いてきて、意外なほど高値をキープしております。最高値1243.49ドルから、一時は1000ドル割りましたが、1000-1100ドルぐらいで取引されております。僕なんか、一番よくわかっているはずの経営者が自分の会社の株を売る、それも発行済株式数の1%を超えるような大量な株を売るわけで、もっと暴落すると思っていたのですが、テスラに夢を見るアメリカや世界の個人投資家が、イーロン氏の売りに対して買い向かっております。  それにしてもテスラの株価は異常に高いです。それも一時的というわけでなく、もうかれこれ1年以上も非常に高い株価を維持して上昇しております。なんせ、世界の自動車会社すべての時価総額よりテスラ一社のほうが価値が大きく、イーロン氏が自分の株を売り始めて下落したあとでさえ、世界一の自動車メーカーであるトヨタ自動車のじつに4倍近い時価総額です。これは、世界中の自動車がほとんどテスラの自動車になったとしても正当化できないような株価です。  言うまでもなく、トヨタ自動車は日本一の会社です(少なくとも時価総額や売上や利益規模では)。そして、自動車産業は関連部品などその裾野が非常に広く、半導体などのハイテク電子機器が台湾のTSMCや韓国のサムソンにボロ負けし、スマホ製造などの電器産業も中国にボロ負けしている日本において、自動車は世界の中で日本がトップを走っているほぼ唯一の分野です。株価が本当に未来を的確に予想しているとすれば、この日本の屋台骨の自動車産業がいよいよダメになるのではないか、ということになります。今週号ではこのことを考えてみたいと思います。  まずは、読者からの投稿を掲載します。 ============================= - EVに本腰を入れないトヨタはオワコンですか

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