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2021年12月10日号(Vol.190)-Bossのためのコミュニケーション術(2)&ウクライナ情勢が左右する勢力図

最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』
第190号(2021年12月10日号) 『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』 今週号のメルマガですが、 まず【1】のコーナーでは、今週も引き続き【Bossのためのコミュニケーション術】 についてお話しします。 今回はまたいくつかのポイントについてお話いたします。 その内容は、本編をお楽しみに。 次に、国際情勢ですが、今週もいろいろな動きがありました。 一つ目は【エチオピア情勢の続報】です。 緊急事態宣言が全土に発令されてから1か月。 国際社会からの非難と、停戦への要請が多く寄せられる中、 ティグレイ側(TPLF)も、エチオピア政府軍側も一切戦いを止めるそぶりを見せず、紛争は激化するばかりです。 今後どうなっていくのでしょうか? 非常に懸念しています。 2つ目は、【悪化の一途をたどる米中対立】についてです。 まず、アメリカのバイデン政権は、 来年2月に北京で開催される冬季オリンピックとパラリンピックの“外交的ボイコット”を行うことを決めました。 選手団以外の公式な代表団を一切派遣しないという決定です。 そしてオーストラリア、カナダ、そして英国もアメリカに続き、外交的ボイコットの輪に加わりました。 どちらも新疆ウイグル自治区や香港、チベットにおける人権侵害への懸念と抗議が理由とのことですが、 なぜ今?という疑問は素直に残ります。 米豪加英に続き、おそらくフランス、ドイツなどもその輪に加わることになるかと思いますが、 日本は、直近のオリパラ開催国ということもあるのか、まだ様子を見ているようです。 オリパラの政治利用には、個人的には不快感を抱きますが、 今後、北京オリンピックとパラリンピックを舞台とした外交的な戦いが始まることになります。 それと比例してというわけではないかと思いますが、 今週になって中国軍機の台湾防空識別圏(ADIZ)への侵入事例が一気に増加しています。 最近、米軍の体制と戦略について話したオースティン国防長官によると 『中国による台湾進攻のリハーサルではないか』とのことですが、 実際にどこまで本気でそう考えているのかは不明です。 とはいえ、『アメリカは台湾の独立は支持しない』と明言しているのは、 偶発的な戦争勃発を避けたいとのメッセージかもしれません。 それよりは、私も先週号でお話をしたように、アメリカ政府は中国のサイバーと宇宙戦略と、 サイバー空間と宇宙空間での米中“紛争”をより気にしているように思われます。 そして今週アメリカ政府主催で開催されている、通称『民主主義サミット』には、 約110か国が参加し、国連事務総長まで登壇するなど大きなイベントになっていますが、 中ロは完全にボイコットしていますし、サウジアラビア王国を始めとする中東諸国も不参加を表明しています。 世界の分断がまたひと際鮮明になった一例と言えるでしょう。 深まる米中については、またお話しできればと思います。 三つ目は、【一触即発の緊張が高まるウクライナ情勢】についてです。 11月ごろからロシア・ウクライナ国境にロシア軍を集結させ、ウクライナ政府にプレッシャーをかけると同時に、 “強いプーチン”をアピールしているロシア。同時にクリミア半島での実効的な支配の確立と、 ウクライナ東部でのにらみ合い、そして再燃してきたチェチェン紛争の影に対応すべく、 ウクライナへの軍事的プレッシャーを盾に、各方面にプレッシャーを与えています。 そこに見事に乗ってきて、自国での内政問題を覆い隠し、 同時にEUから非難の的になっている『アラブ系難民に自国を通過させて欧州に送り込む動き』への非難を 逸れさせようとしているのがベラルーシ。 これに対し、アメリカ政府は激しく反発し、12月7日には、7月来、久々のオンラインでの首脳会談が開催されましたが、 どちらも一歩も退かぬ姿勢で緊張緩和のきっかけは見つけられなかったようです。 NATO対ロシアの対立が再現しているように見えますが、ロシアが貫く強硬姿勢の背後でロシアを後押ししている黒幕が・・・。 本件については【2】のコーナーでお話しいたします。 今回もいろいろなお話しをしますが、どうぞお付き合いくださいね。 それでは今週号、スタートします★

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  • 最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』
  • 世界各地の紛争地で調停官として数々の紛争を収め、いつしか「最後の調停官」と呼ばれるようになった島田久仁彦が、相手の心をつかみ、納得へと導く交渉・コミュニケーション術を伝授。今日からすぐに使える技の解説をはじめ、現在起こっている国際情勢・時事問題の”本当の話”(裏側)についても、ぎりぎりのところまで語ります。もちろん、読者の方々が抱くコミュニケーション上の悩みや問題などについてのご質問にもお答えします。
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