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松尾スズキの【のっぴきならない日常】vol.495 HTML特別版(2/2)

松尾スズキの、のっぴきならない日常
松尾スズキの、のっぴきならない日常 / 2021年12月17日発行 /Vol.495(2/2) 「人生に座右の銘はいらない」 読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします! Q.最近、付き合い始めた彼(41歳)がバツ2なのですが、私もアラフォーなのでそろそろ結婚を考えたかったりします。一応、離婚の原因は聞きましたが、2回とも「おたがいが働いていて、すれ違い生活がイヤになった」から、だそうです。もちろん本当のことを確かめようもありませんし、根掘り葉掘り聞かれて嬉しい話でもない気もするので、あまり何度も聞けずにいます。こういうのって、相手の気分を害さないように聞く方法ってあるのでしょうか?(29歳、女性、団体職員) A.一番困るのがDVと浮気グセ、もしくは借金ですよね。ちなみに私もバツイチですが、原因はDVでも浮気グセでも借金でもありません。詳しくは言えませんが、大きい理由のひとつは、相手を支えていこうという気力がなくなった、ということです。普通、誓いをたてたのだからそういうのは、なくなったらいけないとは思いますが、 どっちのせい、というのは抜きにしても、なくなるときはあるのだという厳然とした現実を思い知りました。話を戻しますが、特にDVはもう、結婚前にしっかり把握しておく必要があると思います。相手がどのレベルでイラッとするかというのは、恋愛しているときは、お互い相手を喜ばすことばかり考えるので、なかなかそういう一面は出づらいものですし、まさか「あなたDVする?」とも聞けません。もう試しに、あえてイラッとするようなことを、しかけるしかないのでは? こいつDVだなーと感じる要素が、付き合っている間に、ちらっとでも見えたら、 結婚したら、もう、そういうのは10倍ぐらい出てきます。それは危険です。とはいえ冗談抜きに、何が離婚の原因かを詳しく聞くのが、これから契ろうとする相手にとって一番誠実なことだとは思います。あなたにも努力できることと、できないことがあるでしょうから。まして、あなたが仕事を続けようとするのであれば、「すれ違いがイヤ」というのは聞きずてならないセリフでしょうし。 Q.妻が自分へのご褒美と言いながら、カバンやアクセサリーを買ったり、たまに贅沢しています。お金の管理は任せていますが、私は貧乏育ちだったこともあって贅沢が苦手なので、正直、妻の気持ちが、あまり理解できません。自分へのご褒美なら、銭湯に行って、ちょっと良いつまみを買ってビールを飲むくらいで満足できる男なので……。松尾さんは、自分へのご褒美で大金を使ったことがありますか?(40歳、男性) A.インプラント治療です。今月、ついにカードの限度額を超えてしまいました。正直、ここ10年で、子供一人を大学にやれるぐらいの金を歯に使っています。もともと歯が強いほうでないのに、貧乏時代、芝居に忙しく、歯医者をばっくれまくっていて、その報いとも言えますが、入れ歯という選択肢でなくインプラントを選べたのは、60歳近くまでいろいろがんばってきたからだし、これからもがんばるためだ、と、涙ちょちょぎれながら自分を慰めています。正直、高い洋服も着ますが、ほとんどスタイリストさんが用意したもので、普段は、ほんとに死ぬほど、どうでもいい服を着ています。頑張った日は、シャンパンを開けたりします。

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  • 有名役者がひしめく「大人計画」を主宰し、芥川賞候補の作家、岸田國士戯曲賞受賞の演出家、現代日本を代表する怪優など、才能が溢れすぎて困っているのに、謙虚な佇まいが魅力的すぎる松尾スズキ。そんな彼のメルマガは、日記、質問&人生相談(もちろん本人が答えます)など読み応えタップリ! これだけのボリュームで月々たったの500円!!
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