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高野孟のTHE JOURNAL Vol.531 2022.1.3
※毎週月曜日発行
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《目次》
【1】《INSIDER No.1132》
自分の衰退を中国のせいにしようとして罪をなすりつけ
る米国の病的心理/ガネシュ記者の論説に学ぶ
【2】《CONFAB No.532》
閑中忙話(12月26日~1月1日)
【3】《SHASIN No.460》
■■ INSIDER No.1132 2021/01/03 ■■■■■■■■■
自分の衰退を中国のせいにしようとして罪をなすりつけ
る米国の病的心理/ガネシュ記者の論説に学ぶ
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今年は、米国ではバイデン政権の命運を占う中間選
挙、中国では習近平体制の確立を賭けた共産党大会が開
かれる。そのそれぞれが秋の山場までにどういう展開を
迎えるか、2つの変数とその掛け合わせ次第で、それで
なくともギクシャクが続く米中関係の行方が左右されて
いくことになろう。
日本のマスメディアでは、中国をことさらに醜悪に描
き上げ、それに対して米国を盟主とし日本を副官とする
「民主主義陣営」が立ち向かって行くといった、米国直
輸入の冷戦思考そのままの勇ましい論調が主流を占めて
いるけれども、その中にあって、12月31日付日本経済新
聞に載った英「フィナンシャル・タイムズ」米政治担当
の首席評論員=ジャナン・ガネシュの「中国台頭、米の
責任ではない」と題した論評は、珍しく(と言っては失
礼かもしれないが)正気を保ったもので、私の意見とも
多くの部分で合致する。
●中国の台頭は必然
ガネシュは要旨次のように言う。
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