2022年は、「アメリカ経済が直面する高インフレの現実」と「の
んびりしているFRBと市場の想定」との間には、大きな「乖離(か
いり)」が存在してます。
2022年前半は、FRBが「厳しい高インフレの現実」を改めて
認識し直すたびに、言い換えると、FRBがインフレ退治のための
「金融引き締めの手綱」を少しずつ少しずつし引き締めるたびに、
マーケットでは「動揺」が巻き起きて、「小さな調整」、「さざ波」
が起こることでしょう。
1月5日の公表された「12月のFOMCの議事録」では、FRB自
身が「インフレ退治に後手後手に回り過ぎている」ことをとうと
う自覚して警戒し始めていることが明かになりました。
今回の「議事録」では、「年4回くらいの利上げ」という金融引き
締め手段と併せて、それに並行して、「バランスシートの縮小(QT)」
というもう一つの「金融引き締め手段」を実行してゆこうとして
いることが、明らかになりました。
FRBは引き締めを急いでおり、その手段としては「二刀流の金融
引き締め」が12月FOMCで議論されていたのです。
今回の「議事録」は、長期金利を急騰させ、アメリカ株式市場での
「グロース株からバリュー株へのローテーション」をダイナミッ
クに加速させました。
しかしながら、この動揺は比較的早く収まることでしょう。
なぜならば、アメリカ株式市場では、「インフレヘッジ目的のため
のバリュー株投資」への意欲がまだまだ大変旺盛だからです。
今回1月の市場の動揺は、まだまだ序の口。
今回のような市場の動揺は、2022年前半のアメリカ株式市場
ではしょっちゅう巻き起こることでしょう。
今週号では、2022年1月末日と2022年12月末日の株価
目標をサーベイしています。
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