松尾スズキの、のっぴきならない日常
/ 2022年1月21日発行 /Vol.499(2/2)
「人生に座右の銘はいらない」
読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします!
Q.8歳年下の彼氏と付き合って4年が経ちます。年齢(妊娠)のことを考えたら、そろそろ結婚を考えないとと思っています。彼にもそれとなく伝えているのですが、「結婚のメリットがわからない」とか言ってます。彼とは仲も良いし、すごく好きなので、どうにか結婚にメリットがあると思わせたいのに、私は頭がよくないのでうまい言葉が出てきません。松尾さん! 結婚のメリット、教えてください!(31歳、女性)
A.自分でもメリットを説明できないのに、なぜ結婚したいと思うのか。それをまず、自分の頭でちゃんと考えなければなりませんよね。わたしだって、あなたが結婚したい理由がよくわかってないんですから。
同性婚をしたい人たちの理屈を聞けば、その本質が明確になると思うのです。財産の相続とか、法律的に優位であること。あとは子供ができたとき、入籍しておいたほうがなにかと滞らないとか、そんなものですかね。うちの場合は、完全に契約ですね。お互いにできないことを補い合う、という。そういうのは籍が入ってなくてもできることは多いのですが、やはり役所的な手続きになると障害も多い。とくにわたしは、死後の著作権を彼女に守って欲しいという大命題があります。まあ、それは一般論ではないので、とにかく同性婚がしたい人たちの意見を調べてください。具体的な結婚のメリットが正しい情報として記されていると思います。
Q.コロナ自粛を続けているのですが、周りの知人たちは、ぼちぼち普通に飲みに行ったりし始めているようです。年末年始も帰省していたようで、我慢している自分からすると、正直、フザけんなという気持ちもなくはないです。もちろん直接、言いはしませんが……。自粛をする・しないは個人の判断だと頭ではわかっていても、オミクロン株の感染スピードを考えても、自粛しない人のせいで社会が混乱しているように思えてなりません。松尾さんもお仕事柄、自粛寄りの生活をされているようですが、自由(?)に遊んでいる人たちのこと、どう思いますか?(49歳、女性)
A.結論から言うと、自粛要請をされているわけではないので、現時点では自由だと思います。危険だと思うような場所には近づかなければいいわけで。感染者の言い分を聞くと、飲み屋ばかりだけでなく職場や家庭内感染も多いので、一概に自粛しない人たちのせいとも言い切れない気がします。わたしも、妻とだったら、静かな焼き鳥屋とか普通に行っていました。オミクロンが拡大化する前の話です。が、もう、『命、ギガ長スW』の稽古が始まるので、遊びに行くことはかないません。
その前に広島旅行をする予定でしたが、一足先のまん防がかかったので、無念の思いでキャンセルしました。わたしの危険センサーでいうと、芸能人がかかり始めたらアウト、という感じです。ここ数か月は芸能人の感染のニュースはなかったのですが、やっぱりという感じで、芸人とアイドルが、かかるスピードは早いですね。もうこれからはバンバン出るでしょう。心配なのは今回、稽古場が遠いことで、電車に長時間乗らなければならない事態が不快です。行きは妻に車で送ってもらうとして、芝居の稽古は帰りの時間が見えないことが多く、また、稽古終わりの時間は道が混みがちで……。正直、楽しみな公演だったのに、どうやって安全に稽古をすべきか……それを考えると、つまらないことばかり思い浮かび、憂鬱です。
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