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149回 東大医学部病という病

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
ラジオを聞いていたら、本田悦郎という名前を久しぶりに聞いた。 安倍政権の経済政策のブレーンをやっていた人だが、相変わらず、旧態依然としたことを言っている。 つまらない人だなと思っていたら驚いたことに「長期政権だからアベノミクスはうまくいった」と堂々と論じていた。 元々は東大法学部卒の財務官僚のようだが、どういう数字の見方をしているのだろうか? 成長ゼロ、実質賃金は低下し、一人当たりのGDPなどで韓国にさえ抜かれていて、上がったのは株価だけ。失業率は下がった(民主党政権でさえこれを下げている)が、非正規雇用だけ増え、人手不足なのに給料が上がらない状態が成功と言えるのだろうか? うまくいかなかったものをうまくいかなかったと総括できなければ、新しい手も打てない。 私は東大を出ているからバカだとは思っていない。 東大受験生が事件を起こすと受験批判することが多いが、受験で頭が悪くなるわけでもメンタルが悪くなるわけでないと私は信じている。 おそらくは財務省という組織が人間の頭を悪くするのだろう。 30歳くらいの時だったと思うが、灘校の同窓会まがいの飲み会があった。 昔は大して愛想がいいと思えなかった人間が、民間にいくとえらく愛想がよくなる。 「おー、和田、最近よーテレビでとるやんけ。まー飲めよ」とビールを注いでくれる。 そんな中でどんと座って人がビールを注ぐのを待っている連中が何人かいた。 みんな官僚になった奴だった。 人に頭を下げるのでなく、下げられるのが当たり前だと頭がよくなるわけはない。 東大卒の評判を落とし、東大卒は頭が悪いと言われるのは官僚のせいだとよくわかった。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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