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第2回 「今日の台湾は明日の日本」を考えてみた

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 今日の台湾は明日の日本――。  中国の膨張を警戒する際によく使われる表現だ。今回は、この表現がはたして正鵠を射た指摘なのかを検証してみた。せっかちな読者のために結論を急げば、答えは「イエス」だ。しかし、それは巷間言われる「中国に吞み込まれる」といった話ではない。どういう意味なのか。詳しく見てゆこう。  冒頭の「今日の台湾……」は、かなり以前から使われてきた表現だが、昨今、再び脚光を浴びたのは香港の反逃亡犯条例デモの盛り上がりを受けたからで、発信元は主に台湾だった。その裏には台湾独立へと舵を切ることで域内の支持固めを図る蔡英文政権がいた。当然、そんなことをすれば中国との関係は壊れるが、その増した緊張に対抗して「日本を巻き込む」意図で発せられたのが冒頭の発言だ。分かりやすく言い換えれば、「台湾を助けなければ次は日本の番だよ」だ。

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