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松尾スズキの【のっぴきならない日常】vol.501 HTML特別版(2/2)

松尾スズキの、のっぴきならない日常
松尾スズキの、のっぴきならない日常 / 2022年2月4日発行 /Vol.501(2/2) 「人生に座右の銘はいらない」 読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします! Q.コロナになってから、兄が契約しているNETFLIXのアカウントで、私も映画やドラマを楽しむようになりました。それはいいのですが、とくに映画やドラマに詳しいわけではない学生なので、たまに、観るものを選んでいるだけで1時間とかたってしまい、結局、決められないときがあります。ネットで調べても、宣伝みたいなおすすめばかりで、やっぱり決められません。恋愛ものはあまり好きではなく、サスペンスとか戦争、アクションものが好きです。メルマガを購読しているだけで、忙しい松尾さんにこんなことお願いするのは恐縮なのですが、ネットフリックスならこれは観ておくべき、みたいな作品をいくつか教えて欲しいのですが、ダメでしょうか?(20歳、女性、学生) A.NETFLIXで観た作品は、もれなくメルマガに書いているので、そちらを参考に……なんてことを書くと冷たい人間と言われそうなので、思い起こせるだけ書いてみます。  ドキュメンタリーで言えば、『邪悪な天才 ピザ配達人爆死事件の真相』というのが、頭の悪い連中が集うとろくでもないことになる、という単純な話なんですが、頭が悪すぎて、ことが泥沼にハマっていく過程が、なんというかコーエン兄弟の映画みたいでめっぽう面白かったと記憶してます。 このあいだ書いた、『本当の僕を教えて』という双子の人生のドキュメンタリーも、なんとも胸糞悪いのですが、ああ、人生ってきれいごとだけ言ってりゃ生きていけるわけでもないよねえと。『ルパン』っていう犯罪復讐ドラマは、伏線のはり方と回収がおみごとで痛快でしたね。話数が少ないのも見やすかった。『ハイパーハードボイルドグルメリポート』も、かなりえぐい旅行記なんですが、人間が生きるということのグロテスクさの本質がここにあるような気もします。ついこないだ書いたばかりですが、劇団ひとり監督の『浅草キッド』は、柳楽優弥と大泉洋が、とにかく素晴らしかったし、わたしが憧れる昭和の芸人の世界がつぶさに描かれていて、最近の日本映画の中では、だんとつおもしろかったです。 あとは普通に『梨泰院クラス』とか『愛の不時着』とかが間違いないと思います。あと、わたしの『108』とか、ええ、名作もありますので、ぜひ。 あと、わたしは出てませんが、大根仁の『SUNNY 強い気持ち強い愛」は、ああ、女子っていいな、と思いました。個人的には『美味しんぼ』と『深夜食堂』は、心が乱れそうになったとき、精神状態を微調整するためにランダムに再生します。 Q.2年前に妻のお義母さんが亡くなり、そろそろお義父さんも高齢(84歳)なので、同居の可能性が出てきました。正直、性格的に合うほうではないので、これまで一緒の場所で過ごすのは避けてきたところもあります。心配です。松尾さんは奥様のご両親と仲良くされているようですが、なにかコツとか心がけていることはあるものでしょうか?(47歳、男性)

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  • 有名役者がひしめく「大人計画」を主宰し、芥川賞候補の作家、岸田國士戯曲賞受賞の演出家、現代日本を代表する怪優など、才能が溢れすぎて困っているのに、謙虚な佇まいが魅力的すぎる松尾スズキ。そんな彼のメルマガは、日記、質問&人生相談(もちろん本人が答えます)など読み応えタップリ! これだけのボリュームで月々たったの500円!!
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