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週刊金融日記 第508号 医学部と東大の出願をめぐる受験生たちの心理戦、熊本県産アサリ

藤沢数希メールマガジン「週刊金融日記」
// 週刊金融日記 // 2022年2月9日 第508号 // 上位医学部と東大と一橋の出願をめぐる受験生たちの駆け引きがドラマチック // メタ(旧Facebook)の決算メタメタ // 熊本県産アサリを底値で買い叩きました // ケチのほうが金持ちになれるのか // 他  こんにちは。藤沢数希です。  日本は残念ながらオミクロン感染爆発中です。新規感染者数の増加から2、3週間遅れてやってくる死者数も連日過去最高を記録し、デルタの第5波を上回っております。さっそく、大阪などは医療崩壊に見舞われております。早くピークアウトすることを願いましょう。 ●大阪府「医療非常事態宣言」“医療提供体制が極めてひっ迫” https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220208/k10013474831000.html ★香港の方もオミクロン株にゼロコロナが突破され、急激に感染者が増えています。これは分水嶺になりそうですね。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1491267151701114883  北京では冬季五輪が開催されており、僕もちょくちょく見ています。 ★過去にメルマガでも取り上げたことがある3度目の五輪となるスキージャンプの高梨沙羅さんは、予想通りに綺麗になりましたね。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1490652815911714818 ★こちらの18歳女子高生のアイリーンちゃんは、お父さんがアメリカ人、お母さんが中国人で中国籍なんですが、モデルをしており、勉強もできてSAT(アメリカの共通テスト)は1580点(1600点満点)でスタンフォード大学に進学することが決まっているそうです。スキーでさまざまなトリックを披露する「ビッグエア」で見事に金メダルを獲得しました。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1491050251473793024  ウクライナ情勢ですが、プーチン大統領は、もし欧州が下手なことしたら、俺は核兵器を使う、と言っております。おそロシア。 ●ロシア、2月中旬に核使用想定の軍事演習 米欧に警告か https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN054OC0V00C22A2000000/ ●仏露首脳、対話継続で一致も残る隔たり プーチン氏は核戦争に言及 https://mainichi.jp/articles/20220208/k00/00m/030/046000c ★地球温暖化問題で遅れている日本をいつも叱咤激励してくださっている欧州は、ロシアに天然ガスの供給止めるぞ、と脅されているのですが、天然ガス輸入国の日本は、そんな欧州に天然ガスを融通することになりました。自由主義国同士ですから、痛みは分かち合わないといけませんね。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1491272109515243521 『週刊金融日記 第501号 トヨタ自動車がバッテリーEVで反撃の狼煙を上げる』 『週刊金融日記 第506号 コロナとナスダックとウクライナ 2022年はダメっぽい』  今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。 - 断熱が悪いなど日本の賃貸物件の粗悪さはなんとかならないのでしょうか - お金を気前よく使うのとケチなのはどちらがお金持ちになれますか - 岐阜の田舎の二束三文の土地を有効活用したいです - 理不尽な退職要求でも争わずに辞めてしまう労働者が多いのはなぜですか - コロナはインフルのようになって収束するのでしょうか - 既婚ですが大好きだった韓国人の彼女からLINEブロックされてとても辛いです(長文) - 某病院の外科の主任になり年収2000万円を超えましたが幸せではありません - 所長がこれまで読んでよかったと思える本を教えてください  それでは今週もよろしくお願いします。 1.上位医学部と東大と一橋の出願をめぐる受験生たちの駆け引きがドラマチック  今年は諸般の事情で日本の大学の出願状況を見る機会があったのですが、これがなかなか面白く、これまで知らなかったさまざまな発見がありました。僕は元々は証券会社でクオンツをしていて、その後はデリバティブ商品などのトレーダーをしており、そうした背景から、今年の受験生たちの駆け引きをマーケットでの駆け引きと重ねて見ておりました。  まずは、今年の共通テストです。共通テストは、コロナ感染爆発や1000年に一度の海底火山噴火による津波や、共通テスト会場となっていた東大キャンパスで日本の受験勉強の最高峰である東大理三に合格できそうにないことに絶望した進学校の高校生に複数の受験生が刃物で刺されるなどの波乱があったのですが、じつはそれらはとても些細なことでした。本当に大きな波乱は、数学1Aなどで急に傾向が変わった上に難しくなったことで、さまざまなショックが波及的に起こったことです。ふつうに難しくなっただけなら、単に盤石の学力がある上位層とそれ以下の差が広がるだけなので、波乱とはならないのですが、今回の難度の上昇は、上位層のガチ受験生を襲いました。まずは、ここに学習理論的にかなり面白い発見があったのですが、それは過学習問題です。 ●大学入学共通テスト、7科目で過去最低点 数学1Aは平均点=37.96点 https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20220207-OYT1T50249/ 『週刊金融日記 第505号 日本人は高偏差値ほど学歴コンプをこじらせている』  人工知能やある種の予測モデルなどでは、既存データを学ばせ過ぎると逆にパフォーマンスが悪くなる、ということがよく知られています。これが過学習です。予測モデルなら、過去のデータにオーバーフィットされてしまい、当たり前ですが、バックテストはものすごく性能がいいのですが、未来の予測はポンコツになりがちです。僕は5、6年前は、欧米の教育を礼賛し、幼少期から入試対策に明け暮れる日本などの東アジア型の教育に批判的なスタンスだったので、日本の受験勉強というのは、まさに入試に出る問題への対応強化をひたすら続ける過学習のプロセスで、やり過ぎるとかえって知的職業でのパフォーマンスが下がるんじゃないか、みたいなことを言っておりました。 (5、6年前はそんなことを言っているのは僕ぐらいだったのですが、いまでは日本の受験勉強に批判的な評論家などが、ごくふつうにこういう僕がとっくの昔に議論し尽くしたことを語るようになっています。メルマガ読者にとっては周回遅れの議論ですね。一度、僕の教育工学のバックナンバーをすべて読んでほしいものです。) ●教育工学バックナンバー http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52121885.html

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