■半導体の「3次元技術」で日本勢にも商機到来!?
ここにきて、半導体の技術開発の最先端では多くの関連企業が複数のチップを積み重ねて性能を高める「3次元(3D)技術」への関心が強まっている。
既知のとおり、これまではチップ上に描く(露光する)回路の線幅を小さくして集積度を高める「微細化」への挑戦がメインテーマとなっていたが、もはやそれだけでは求められる性能レベルに達しないことが懸念されるというわけである。
すでに、世界最大のファンドリーとして名高い台湾のTSMCも3次元構造の半導体の開発に着手しており、その一環として茨城県つくば市に研究開発の機能を設けている。
そうした時代の流れの中で重要視しておきたいのは、3次元化技術の肝となるのは「後工程」の技術であるということ。チップを3次元方向に集積させて動かすには、熱や電流など細やかな問題に対処せねばならない。つまり、前工程で製造されたウェーハを丹念に磨き上げ、チップに切り分けて基板に装着、封止するなどの行程で、これまで以上の精密さが求められるということになる。まさに、そこが日本勢の出番であるというわけだ。
これまでの「微細化追求」の世界では、とかく前工程に光が当たりがちで、そこでの日本勢の活躍の機会は限られたが、後工程の分野はもともと日本勢の牙城であった。あまり目立たないところでコツコツと技術を積み上げてきた日本勢にとって、いままさに商機が巡ってこようとしている。以下に関連の企業をいくつか取り上げておきたい。
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