■■ 2022/02/23 ■■
兵頭正俊の優しさ出前
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敵を知り己を知れば百戦危うからず (その2)
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2000年代初頭以降、次第にドゥーギンの思想は注目さ
れるようになったが、それは、
1 プーチンの政策路線が民主路線から権威主義路線へと
変化したから。
2 プーチンの保守化は、ドゥーギンが「政府の政策を歴
史的、地政学的、そして文化的に説明する理論」を提供
する完璧なチャンスを作りだした。
3 ドゥーギンの思想が一部のロシア人に大きな訴求力を
もっていることを理解していたプーチンは、自分の目的
のために彼の思想の一部を利用するようになる。
2011―12年冬の民主化デモの一方でプーチンがユーラ
シア連合構想を表明したことで、彼への注目度はますま
す高まった。
ドゥーギンそして彼と立場を共有する思想家たちは、ウ
クライナにおけるロシアの行動を全面的に支持し、(ク
リミアだけでなく)ウクライナ東部と南部を編入するよ
うに呼びかけた。ドゥーギンは次のように書いている。
「これらの地域はロシアの介入を歓迎している。その時
を待ち望んでおり、ロシアの介入を切望している」
ロシア市民もこの見方を共有している。ロシア人の
65%が、クリミアとウクライナ東部は「本質的にロシ
アの領土であり、ロシアは現地の(ロシア系)住民を守
るために軍事力を行使する権利をもっている」と考えて
いる。そうだとすれば、プーチンにとってドゥーギンは
重要な政治資産のはずだ。個人的自由の制限に始まり、
家族の伝統的価値、同性愛の否認、大国としてのロシア
の再生に向けたロシア正教の中核的重要性にいたるま
で、ドゥーギンは大統領の立場を社会的に擁護し、浸透
させる役目を担っている。
ドゥーギンのイデオロギーは、機会さえあれば、国の政
策の中核原則を守るために闘うことも辞さないあらゆる
世代の保守派、過激派、政治家たちに影響を与えてい
る。ロシアの民主主義が依然としてか弱く、欧米の思想
や理念からますます遠ざかっている現状からみれば、新
ユーラシア主義がロシア社会で新たな思想的基盤を形作
っていく可能性は高い。新ユーラシア主義はひどく理論
的で神秘主義的だが、ロシアの主要なイデオロギーとし
ての地位を確立しつつある。他の多くの案件同様に、プ
ーチンがこのイデオロギーをうまく管理できるかどうか
で、彼の政治的生命は左右されることになるだろう」
(引用終わり)
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