第200号(2022年2月25日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
いつもお読みくださり、そしてコメントやご質問も頂戴し、誠にありがとうございます。
そしてついにスタートから第200号目を迎えました。
さて、今週号のメルマガですが、
まず【1】のコーナーでは、引き続き【Mediation- 調停】についてお話ししたいと思います。
これまで【適切な調停人の選び方】、そして【調停のステップ】についてお話ししてきました。
今回も先週に引き続き【調停の成功率を上げるコツ】について、お話しします。
今回が調停シリーズ最終回になりますが、その内容は本編をぜひお楽しみに。
次に、国際情勢ですが、今週もいろいろとありました。
一つ目は、やはり【緊張高まるウクライナ情勢】についてです。
先週号では対ロ交渉の提言を行ってみましたが、実際に実施されたのは【調停に向けた動き】であり、
【立場を明らかにし、ロシアにプレッシャーをかけるための交渉】ではありませんでした。
そして、予想通り、21日(月曜日)にはドンバス地方のドネツク州とルガンスク州のロシア人勢力支配地域を国家承認し、
【ロシアの同胞を守るために、それぞれからの依頼に基づいてロシア軍を派遣する】という形で実効支配に乗り出しました。
国際的に合意されたロシアとウクライナの国境線を超えて。
そして外交的な交渉を嘲笑うかのように、24日にロシアは予想を超えてウクライナ全域に対する攻撃を開始しました。
ショッキングな出来事だと考えますが、今後、どのような展開があり、そしてどのような背景があったのでしょうか?
いろいろと分からないこと、不確実なこともありますが、【2】のコーナーでお話しいたします。
二つ目は、【ルネッサンスダム問題が引き起こす東アフリカの混乱】についてです。
この首謀者はエチオピア政府なのですが、事の発端は、経済発展と共に電力需要が著しく上がったことと、
まだ国民の半数未満にしか電気がいきわたっていないという状況を改善するために、
ナイル川上流に大規模なダムを建設し水力発電を行うというもの。そのダムこそがルネッサンスダムです。
ただナイル川と言えば、流域のスーダン、そして最下流のエジプトも水資源の大部分を依存する水源でもあり、
ルネッサンスダム稼働によって水資源の枯渇・現象が懸念されるとの分析結果から、
エチオピア政府に対して稼働の見直しを要請し、ここしばらくの間、係争案件になってきました。
しかし、エチオピア政府が今週に入り、ルネッサンスダムの稼働を開始したとアビー首相が発表したことで、
また不穏な空気が漂い始めています。
エチオピアといえば、すでに北部ティグレイ州との紛争が継続、そして拡大しており、
国際的な孤立とジェノサイド疑惑を引き起こしており、
すでにアフリカの角と呼ばれる地域の情勢不安を引き起こすトリガーになっています。
こちらも解決の糸口が見えておらず、ルネッサンスダム問題と絡めて、
今後、東アフリカから北アフリカにかけて存在してきた非常にデリケートな和平が一気に崩れる可能性が懸念されます。
この内容については、また機会を改めてお話しできればと思います。
今回もいろいろなお話しをしますが、どうぞお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
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