在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説 大澤 裕
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プーチン大統領、何を目的としているか
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ロシアのウクライナへの軍事進攻が始まりました。
このプーチンの意図についてさまざま憶測が流れています。なかには「頭がおかしくなったのではないか」といった報道もあります。
こういった報道は事実と憶測が入り乱れます。まずプーチンが実際に何を言ったかに注目すべきです。
プーチンは24日、ロシア国民向けにテレビ演説しました。
今回は、そこでプーチンが何を言ったかを紹介して解説します。
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【2月24日プーチン大統領、ロシア向けTV演説:抜粋】
・私たちの最大の懸念と心配はNATOの東方拡大についてである。
・過去30年間、我々はNATOの主要国との間で対等の安全保障の原則について辛抱強く合意を形成しようとしてきた。
・NATOは私たちの提案に対して嘘、圧力や恐喝で対応してNATOを拡大し続けたのである。今、まさに私たちの国境に近づいている。
・NATOをこれ以上拡大したり、ウクライナ領土の軍事的足場を確保しようとする努力を続けることは、我々にとって容認できるものではない。
・問題は、ロシアに隣接する地域、つまり私たちの歴史的な土地で、敵対的な「反ロシア」が形成されつつあることである。
・米国とその同盟国にとってそれはロシアを封じ込める政策である。わが国にとっては、生死を分ける問題であり、国家としての歴史的未来に関わる問題である。これは誇張ではなく事実である。
・ここで、ドンバス(注:ウクライナ東部、親ロシア地域)の状況に話を移そう。2014年にウクライナでクーデターを起こした勢力が権力を掌握し、見せかけの選挙手続きの助けを借りてそれを維持し平和的な紛争解決の道を放棄していることがわかる。
・そこで起こっていることを同情なしに見ることはできない。私たちは、そこに住みロシアに希望を託している何百万人もの人々の大量虐殺を止めなければならなかった。
・さらに次のことを強調したい。NATOの主要国はウクライナの極右民族主義者やネオナチを支援している。
・ロシアとこれらの勢力の対決は避けられないだろう。それは時間の問題である。しかも彼らは核兵器保有を目指すところまで行っている。このようなことは絶対にさせない。
・2014年、私たちはクリミアとセヴァストポリの人々を支援した。2015年、私たちは軍隊を使いシリアからのテロリストがロシアに侵入するのを防ぐ信頼できる盾を作った。これは自分自身を守るためのものである。他に選択肢がなかったのだ。
・今日も同じことが起こっている。このような状況において、我々は大胆かつ迅速な行動を取らなければならない。ドンバスの人民共和国は、ロシアに助けを求めている。
・このため国連憲章第51条(第7章)に基づき、ロシア連邦評議会の許可を得て特別軍事作戦を行う決定を下した。
・この作戦の目的は、8年前からウクライナ政権によって行われた屈辱と大量虐殺に直面している人々を保護することである。
・ウクライナの領土を占領することは、私たちの計画ではない。我々は、力によって誰かに何かを押し付けるつもりはない。
・私たちは、今日のウクライナに住むすべての人々が自由な選択の権利を享受できるようにならなければならないと考えている。
・あなた方(ウクライナ軍の軍人)は、ウクライナ人民に忠誠を誓ったのであって、ウクライナ人民に屈辱を与えている現政権に忠誠を誓っているのではない。犯罪的な命令の遂行を拒否することを強く求める
・戦闘流血があった場合、その責任はすべてウクライナの支配政権にあることを再度強調したい。
・ロシア軍の献身的な兵士と将校は、プロフェッショナリズムと勇気をもってその任務を遂行すると確信していいる。あらゆるレベルの政府機関や専門家が、経済、金融システム、社会福祉の安定を保証するために効果的に働くことを確信している。
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【解説】
上記には抜粋していませんが、米国(および同盟国)のイラク侵攻などの過去の行動の不当性なども多くの時間を使って強く非難しています。
全文を通してみて、彼の主張は以下です。
1. NATOの東方拡大はロシアの生存を脅かすものである。
2. ウクライナ、ドンバス地方の住民の自由のためにも我々は立ち上がる。
3. ウクライナの占領は我々の目的ではない。しかしウクライナの支配層が変わることは求める。
読み取れるのはプーチンの目的はウクライナの東部「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を国際社会が承認するだけではないという事です。
目的はウクライナに親ロシア政権ができる事です。
それを目的とした軍事行動であり、達成されるまでは戦闘・流血もやむなしである、という姿勢です。これが目的である以上、ウクライナの現政権とは全面的な戦争にならざるをえません。
ウクライナはNATO加盟国でなく、米国および同盟国は間接的な支援にならざるをえません。ロシアの断固たる姿勢と相当に差があります。プーチンは、そのようなバイデン大統領らの弱腰を見透かしていると感じます。
しかしながら、その一方でプーチンには別の心配もありあそうです。
(以下、仮登録をして全文をお読みください)
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