■■ 2022/02/28 ■■
兵頭正俊の優しさ出前
~3分でマスメディアとは違ったステージに招待します
~
■■■■■■■■■■■■■■
内容のレベル:中高級者向け発行人 :兵頭正俊登録解除
はここから1
http://bit.ly/AvYMkY
━━━━━━━━━━
アメリカは一極覇権国家としての矜恃を捨てた (その2)
━━━━━━━━━━
欧州の覇者ドイツと旧社会主義国のリーダーだったロシ
アとが連帯する。
ドイツとロシアとの関係、親密化はアメリカの悪夢だ。
この2か国が手を握ればアメリカの一極覇権は終わる。
中国の一極覇権よりアメリカが怖がるのは、そこにドイ
ツが入っているからだ。それはこれまでの共産主義・社
会主義国(東側と呼んでいく)を敵視したようにはいか
ない。ドイツが東に行けば、ほぼEU全体が東になだれ
込む。しかもドイツは最初からロシアと手を組んでい
る。
アメリカに困ったことには独ロの結びつきにはノルドス
トリーム2と呼ばれる、ロシアとドイツを結ぶ天然ガス
のパイプラインの存在がある。ノルドストリーム2は単
に経済的な結びつきだけではない。ドイツのみならず
EUの国民全体の生活を潤す。アメリカの妨害にも関わ
らず、ノルドストリーム2は運用可能になった。
1 独ロの連帯
2 ノルドストリーム2による現実的経済的な結びつき
「アメリカ外交政策支配層はこの進展に不満だ」。ここ
にアメリカの焦りと落胆がストレートに表現されてい
る。
アメリカが懸念する独ロ関係の未来
1 関係がより深まり、更に多くの貿易障害が撤廃さ
れ、規制が緩和される
2 旅行・観光が増加し、新たな安全保障構造が発展す
る
3 独ロ関係が親密化すれば、米軍基地は不要になり、
敵がいなくなるからNATOも不要になる
4 高価なアメリカ製兵器やミサイルシステムも不要だ
5 米ドルでのエネルギー取り引き決済も、勘定のバラ
ンスをとるため財務省長期債券をため込む必要もなくな
る。これはドル価値の急落や、経済大国の劇的移行を促
進するのは確実だ。
6 ヨーロッパとアジアが巨大な自由貿易地帯に入り、
より近くなり、相互の力と繁栄を強化し、アメリカはの
ぞき込むだけで置きざりにされる未来だ。
7 アメリカ一極覇権は終わる。ドイツとロシア間のよ
り暖かい関係は、これまで75年間アメリカが監督して
きた「一極」世界秩序の終わりを意味する。
8 ドイツ・ロシア同盟は、現在刻々と奈落の底に近づ
きつつある超大国の下落を早めるおそれがある。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)