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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第466号2022.2.22配信分
●トヨタの初代社長は豊田喜一郎ではない
豊田章男トヨタ自動車代表取締役社長の罪は、豊田創業家直系の
嫡男であるということに尽きる。人は生まれ育ちは変えられない。
曾祖父に歴史に名を残す天才技術者にして企業家の豊田佐吉がいて、
祖父がトヨタ自動車を創業した佐吉の実子喜一郎であり、その嫡男
章一郎が実父と連なる。
今風に言えば『華麗なる一族』の系譜だが、トヨタ自動車そのも
のは当初の豊田自動織機の自動車部から発祥した創業時とは大きく
様変わりしており、経営トップにしても創業家が連続して携わって
きたわけではない。
意外なことに、トヨタ自動車の初代社長は一般的にそうだろうと
認識されている豊田喜一郎ではない。創業を推進したのは喜一郎に
間違いないのだが、家庭を顧みず研究に没頭した才人佐吉に妻たみ
(先妻)愛想を尽かし実家に戻り離縁。喜一郎は佐吉の祖父母に育
てられたという。
そして、佐吉が後妻に迎えた浅子との間に生まれた一人娘の愛子
に養子縁組で迎えた利三郎(旧姓児玉)がトヨタ自動車初代社長と
して記録(1937年)されている。利三郎は10歳年長であり、二代目
社長(1941年)となる喜一郎との間には実務家と創業者という微妙
な関係に加え、どちらが本家筋かを問う間柄としてギクシャクした
ものがあったらしい。
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