メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

155回 お前が言うなの国々

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
木村盛世先生とのユーチューブ番組で、ゲストに前嶋和弘先生をお呼びした。 もうちょっと右の人と思っていたが、きわめてバランス感覚の取れた、幅広い情報から幅広い考え方をする人だった。 トランプは何をするかわからない人なので、手の内が読めるバイデンの時だから、プーチンがこんな侵攻をしたのだろうというのは説得力のある意見だ。 さて、前回死ぬのが怖くない人は強いという話をしたが、予想外にウクライナ住民の抵抗がうまくいっているようで、ロシアが予想外の苦戦をしている。 前島先生の話では、1週間以内にキエフは陥落していたはずだし、ゼレンスキーは殺されていたはずだと。 ウクライナには、降伏というオプションはないわけではない。 確かに政治体制は変わり、自由を制約する、あるいは民主的な選挙を保証しない政権ができるだろう。そして、領土の一部も失う。 しかし、ウクライナという国がなくなるわけでもないし、おそらくは言語もロシア語に変えろと強制されるわけでもない。 そして命だけは救われる。 今のような民兵型のレジスタンスというのは、敵に市民攻撃の言い訳を作ってしまう。 実際、それをアメリカやイスラエルが中東でやってきた。 抵抗運動はほかの一般市民の命にも悪影響を及ぼす。 逆に自分の命を守るために一時的に降伏して、ロシアが引いてから言うことを聞かないほうが安全かもしれない。 いつまでもプーチンが大統領でいるわけでないし、いつかは傀儡政権だって倒れる。 歴史とはそんなものだ。 アメリカだって、結果的にイラクやアフガニスタンから手を引いた。 しかし、ウクライナの人たちには、自分たちの独立を守るほうが大切だと考えた。 命より自由が大切だと考えた。 今の日本はというと、命が惜しいということで、移動の自由も営業の自由も人と会話する自由すら手放している。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
  • 880円 / 月(税込)
  • 毎週 土曜日(年末年始を除く)