「石川さん、ウクライナの難民を受け入れたいんだ。 テレビ見ていると何か手伝いたいと思ってね。 どうしたら良いの?」
旧知の中小企業の会長さんから電話が来た。
この方は先日、100万円をウクライナ大使館に寄付したばかりだ。 ウクライナの人々の惨状を見て寄付だけではなく、受け入れを決断したという。 立派な心がけだとあらためて敬服する。
早速、管轄官庁である出入国管理庁に問い合わせをした。
出入国管理庁はホームページで、「地方公共団体及び企業・団体の皆様へ」と呼びかけ、支援できる内容をなどについて情報提供を求めている。 出入国管理庁が今後、受け入れ先の要望などに応じて、日本に来るウクライナ難民のマッチングをしていくのだという。
世界中には難民があふれている。
映画『ランボー』シリーズの第4作『ランボー/最後の戦場』をご覧になったことがあるだろうか。 ミャンマーの川辺でひっそりと暮らすランボーに仕事の依頼が来る。 その仕事は、ミャンマーでキリスト教を信奉することが理由で軍事政権に虐待されているカレン族の子どもたちに、教育や医療を施そうとした西洋人が捕まってしまったので、救出してほしいというものだった。
ランボーシリーズは常に、作品に世相が反映している。 この作品は事実に基づいて作られていると言ってもいいだろう。 ミャンマーではイスラム教を信奉するロヒンギャ族に対しての迫害もある。 世界ではシリアのアサド政権による迫害、アフリカの独裁国家による迫害など数えきれない。
しかし、日本の難民受け入れは世界でも最低レベルだ。
2020年、日本での難民申請者は3,936人で、認定されたのはたったの47人。 認定率は1%未満だ。 諸外国と比較しても、日本の受け入れの低さは際立っている。 難民条約に加盟はしているもののこの低さだ。
なぜなのだろうか。
認定基準に問題がある。 「国などから狙われている」ということが証明されないといけないので、認定のハードルが高いのだ。 そして、肌の色や文化が違う他の人種を社会に溶け込ませようとすることへの拒否感が強いこともあるだろう。
日本は島国で長らく同じ肌の色をしている者同士の家族構成にこだわり、多人種を受け入れてこなかった。
しかし、時代は変わりつつある。 プロテニスの大坂なおみ選手、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの万波中正選手は、肌の色は違うが日本人である。 そしてそうした方々を、我々は「日本人」の誇りに思っている。 子どもの小学校には欧米人、他のアジア人種の子どもがいるが何ら差別は感じない。
国立国会図書館に調査を依頼したところ、かなり多くの自治体がウクライナ難民を受け入れる用意を進めていることを表明しているという。
これを機に、日本社会が移民を含め新しい血を入れる準備、優秀な人材を海外から求める体制づくりを、あわせて進めるべきだと思う。
◆イシカワシュンジュウ
3月11日 金曜日
きょうは足寄中学校の「同窓会入会式」で同窓会会長代行として、あいさつさせていただいた。 今回、卒業する3年生は、延期となったものの楽しみにしていた修学旅行に何とか行くことができたそうだ。 卒業生代表のあいさつの中でも、楽しい思い出の一つになったと発表されていた。 新型コロナがまだ続くと、来年の卒業生は中学時代をコロナ禍の中で終えることになってしまう。 これは中学生に限らず、高校生も同様だ。 3年間すべてをコロナ禍の中で終えてしまう……
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)