サブプライム危機前、2004年から2006年のグリーンスパ
からバーナンキ議長時代に、アメリカ国内の期待インフレ率は
2.5%~3.00%まで高まっていました。この高めの期待イン
フレ率を退治するために、当時のFRBは、政策金利を17回も引
き上げて最終的には5.25%の高さまで持ってゆきました。
おかげで、この間のコアPCEの上昇率は、2%か2%をちょっと
上回るくらいの間でとても安定して推移。
比較的インフレが落ち着いていた あのバーナンキ時代でさえ、
バーナンキFRBはインフレを未然に防止するために政策金利を
5.25%まで引き上げていたのです。
パウエルFRB時代の2022年。
アメリカの期待インフレ率はバーナンキ時代のそれを遙かに上回
って、今では3.5%にまで上昇しています。
そこで、3月21日、パウエルFRBは君子豹変します!!!
ウクライナ戦争が市場的に峠を越えるや否や、なんとなんと3月
FOMCの決定からからわずか5日後に、パウエルFRB議長は前
言を撤回、急速にタカ派転換します!!!
この議長発言により、金利先物市場が予想する2022年末の政
策金利は、5日前までの1.90%から「2.50~3.00%」
へと急上昇!!!
しかしながら、この「政策金利:2.50~3.00%」の水準で
は、アメリカ経済の成長を減速させることはあっても、現在進行
形の高インフレは退治できないでしょう。
今のアメリカ経済は「深刻なスタグフレーション懸念」に直面し
ているのです!!!
それでも大幅調整することなく、「ウクライナ戦争の押し目を買
え!」と言わんばかりに上昇しようとする内外の株式市場。
それを横目でニョキニョキ急上昇し始めている長期金利。
長期金利は危険水域入りへ。
内外の株式市場は、「超の付くウルトラ過剰流動性」と言うヘロイ
ンを大量に打たれ過ぎて、「脳内幻想のお花畑」の中で「船酔いす
るような、寝覚めの悪い夢」でも見ているのでしょうか????
内外の株式市場では、いつ何時、再び大幅調整が起きても不思議
ではない状態です。
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