FRBは大変なジレンマに直面しています。
パウエルFRBは、現在進行形の高インフレを、「FRBがかねて
から国民に約束している適正な水準」である「2%か、それをちょ
っと上回る程度の適正な水準」にまで下げようとすると、金融引
き締めをびしばし実行しなければならなくなり、アメリカ経済を
景気後退入り(二期連続のマイナス成長)をさせてしまうのです。
その反対に、パウエルFRBが、アメリカの経済成長を減速させな
がらも景気後退入りだけは回避しようとすると、たいしてインフ
レ退治はできないのです。下手をすると高インフレが猛威をふる
い続けるかもしれません。
さて、
3月21日、パウエルFRBはインフレ退治のための金融引き締め
に大きく急旋回しました。
今回の金融引き締めは、政策金利の引き上げとQT(量的金融引き
締め)の「二刀流」で行われます。
パウエルFRBは、早ければ5月3-4日のFOMCからQTを
開始することでしょう!!!
「今回のQT」は、より厳しい内容になるはずです。
FRBのバランスシートは、コロナ前の4兆ドルから、今では9兆
ドルまで膨張しています。
パウエルFRBは、この巨大になったバランスシートを「市場売却」
という厳しい手法を使って、びしばし縮小してゆくことでしょう。
目下の市場は、こういった「より迅速で厳しいQT」については、
まだ織り込んでいないようです。
市場は遅かれ早かれ、この「より迅速で厳しいQT」に驚いて、大
荒れに荒れ始めることでしょう。
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