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言いすぎか!! 弁護士 北村晴男 本音を語る Vol.138

言いすぎか!! 弁護士 北村晴男 本音を語る
━=━=━=━=━=━=━=━= 言いすぎか!! 弁護士北村晴男 本音を語る ━=━=━=━=━=━=━=━= Vol.138 2022.3.30 ■□■…………………………………… 目次 ……………………………………■□■  【1】 『ウクライナ人に「降伏せよ」と言える       日本人の「平和ボケ」に呆れる』  【2】 『北村晴男の"素"』  【3】 『番組出演予定       イベント情報』 ……………………………………………  【1】 『ウクライナ人に「降伏せよ」と言える       日本人の「平和ボケ」に呆れる』 …………………………………………… なぜウクライナは頑強に戦い続けるのか 『ウクライナ人だから気づいた 日本の危機』(扶桑社、2019年)という書籍をご存じだろうか。 グレンコ・アンドリーさんというウクライナの首都キエフ生まれの国際政治学者が著(しる)した本だ。アンドリーさんは2010年から11年まで早稲田大学に語学留学、2013年には京都大学に留学し、日本語がかなり達者な34歳で、数多くの書籍を執筆している。 3年前に一読し、「日本以外にもとんでもなく平和ボケした国があるんだ」と驚いた。ウクライナも平和ボケの象徴みたいな国で、「軍備なんかいらない」と、ロシアに完全に洗脳されていた。 ウクライナは元々ソ連の一部だったが、1991年のソ連崩壊によって独立を果たした。それまで、約200年の長きにわたってロシア(ソ連)に支配されており、それは過酷なものだった。だから「ロシア人は信用できない」と骨身に染(し)みていたはず。 にもかかわらず、なぜかソ連崩壊とともに平和ボケに陥(おちい)った。 日本のように他国から侵略された経験がほぼない国が「平和ボケ」するのは仕方ない気もする。だが、ギリシャに800年、ロシアに200年支配された経験がありながらウクライナも(2014年まで)平和ボケしていた。それが不思議でならなかった。 ウクライナには憲法9条こそ無いものの、日本と同様に「軍備なんか必要ない」と軍隊を毛嫌いする風潮があった。だが、ロシアに突然攻め込まれてクリミアを併合され、さらにドネツク州、ルガンスク州の一部を占領されてしまう。ちょうどその頃書かれた本だ。 そして今回、本書を読み返してみた。すると、ウクライナが2014年までなぜ平和ボケしていたか、現在なぜウクライナがあれほど頑強にロシアと戦っているかが手に取るようにわかった。 ソ連(ロシア)による人為的な大飢饉「ホロドモール」を 多くの日本人は知らない ウクライナで1932年から1933年にかけて起きた人為的な大飢饉「ホロドモール」。ヨシフ・スターリンによって計画され、600万人のウクライナ人が亡くなった。ソ連によるウクライナ人へのジェノサイド(集団殺戮)である。 この大惨事は、あまり日本人には知られていない。 なぜ、「ホロドモール」が起こったのか。第一次世界大戦(1914年~1918年)末期のウクライナ地方はロシア帝国とオーストリア・ハンガリー帝国に支配されていた。だが、1917年のロシア革命を機にウクライナは独立。ウクライナ人民共和国を建国した。 ウクライナの独立を、ロシアはドイツ帝国などとの条約で認めたが(ブレスト=リトフスク条約)、ドイツ帝国が連合国に降伏した途端に条約を破棄。ロシアはウクライナを支配する。その後、ロシアを中心とするソ連が誕生し、ソ連共産党幹部は、ウクライナの農民による武装蜂起に手を焼き、「民族アイデンティティを徹底的に潰すには農民層を大量虐殺するしかない。その間に、ロシア人を大量に入植させて、血を全部入れ替えてしまおう」と考えた。 ウクライナは、「ヨーロッパのパンかご」と呼ばれる大穀倉地帯。そこでの収穫物を「モスクワなどの都市部で食糧が足りない」とか「輸出のための食糧が必要」などと嘘をつき、農民からすべて奪い取った。 直接農民を殺さずに、農民を餓死させようとしたのだ。すべての食糧を取り上げられた農民たちは、逃げ出して他の土地で食いつなごうとした。 だがソ連は、農民たちが逃げられないように道路を封鎖して、餓死させた。結果、この人為的な飢饉で600万人のウクライナ人が亡くなった。この世の地獄だったに違いない。 こんな残虐な行為は、世界史上でも稀だ。 ただし、ソ連はこのことを隠蔽するために、公式見解では「不作のために限定的な飢餓が発生した」としている。背筋が凍るほど恐ろしい国だ。 ソ連を支配していたのはロシア人。ソ連のKGB(秘密警察)にいたのがウラジーミル・プーチン。「偉大なソ連の復活」を理想に掲げるプーチンにとって、人の命など虫けら同然に違いない。 洗脳教育による「平和ボケ」 ソ連崩壊までの70余年にわたり「偉大なソ連はウクライナを邪悪なナチス・ドイツから解放した」などとしてソ連に対する絶対的忠誠心を持つべきとされ、「ウクライナに対して愛国心を持つことは許されない」とする洗脳が続いた。その洗脳の呪縛は、ソ連が崩壊した後もなかなか解けることはなかった。 一方、日本人はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に占領された7年間(1945〜1952年)に、自虐史観を徹底的に植え付けられた。GHQによる洗脳だ。

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