最近は、ロシア語の報道を見ることが多いのですが、
今日、あるロシアのメディア…
それは、政治や経済のことなどが報じられている普通の報道メディアですが、
そこに以下のようなタイトルの「健康記事」があったのです。
「2022年4月の磁気嵐:慢性疾患のある人々に健康上のリスクのある日」
https://bit.ly/3iZUnRb
この記事が以下のように始まっていましてですね。
(ロシアの報道メディア記事より)
> 4月には、磁気嵐のいくつかの期間が予想される。
>
> 4月1日から4月2日までは5ポイントの強い磁気嵐が予想される。
> これは4月の最も強力な磁気嵐になると見られる。
>
> 4月3日から9日は中程度の強さの磁気嵐がある。
>
> 4月17日から25日までは、天体物理学者たちの予測によると、
> 太陽にわずかな地磁気変動がある。
ここまではいいのですが、その後に以下のように書かれていました。
(ロシアの報道メディア記事より)
> 知られている事実は、磁気嵐は人間の血液の粘度に影響を及ぼし、
> 血液の粘度を上昇させるということだ。
>
> したがって、この期間中、人々は血栓を形成する傾向が高まり、
> 組織の低酸素症により血圧が上昇する。
>
> その結果、磁気に依存する疾患を持っている人はしばしば片頭痛に苦しみ、
> 脳卒中、心臓発作、高血圧のリスクがある。
https://bit.ly/3iZUnRb
この部分を読んで、やや唖然としまし。
これは、
「ロシアでは、日本の90年前の科学研究に基づいた健康アドバイスをしている」
ということなんです。
このことも、嶋中雄二さんの『太陽活動と景気』を読んでいなければ、
「何言ってんの? このロシアのメディアは」
と思っただけだったでしょうが、実は、
「太陽活動と血液凝固には明確な関係がある」
ということを最初に突きとめたのは、日本人の科学者たちでした。
『太陽活動と景気』に以下のように書かれています。
(嶋中雄二著『太陽活動と景気』より)
> 1951年に東邦医科大学の血液学者、高田蒔教授は、
> 血液中のアルブミン水準を検査する指標である「高田反応指標」が
> 太陽活動の変化により変動することを発見した。
> アルブミンは、血液の凝固を促進する有機コロイドである。
>
> すでにそれ以前にも 1935年に、日本の科学者たちは、
> 人間の血液凝固速度が太陽活動と関係していることを見いだし、
> 太陽黒点が太陽の中央子午線を通過するとき、
> 血液凝固速度は二倍以上に高まったと報告している。
先ほどのロシアの報道にある
「磁気嵐は人間の血液の粘度に影響を及ぼし」
というのはまさに正しいのです。
そして、「磁気嵐下では、高血圧、脳卒中、心臓発作などに気をつけるべき」
というのも正しいのです。
しかし、この「血液凝固速度が太陽活動と関係している」
というのを見出したのが日本人だったのにも関わらず、
私は日本で、このことに言及されているのを見たことがありません。
アメリカのメディアなどでも見たことがないです。
しかし、ロシアでは、2022年の現在の報道で、
「磁気嵐が発生した時には、血液の異常に注意すべし」
と書かれていたことにショックを受けたのです。
日本人の数十年前の叡智が、日本では生かされず、
ロシアで続いている。
なぜ、磁気嵐で人間の血液の凝固速度が上がるのかということについては、
1962年に、イタリア・フローレンス大学のビッカルディ博士という方が、
「太陽活動の変化(磁気の変化)に伴って、コロイド溶液の沈殿物が変化する」
ことを、何と10年間も研究室で実験を続けて見出しています。
人間の体液もコロイドであることから、
嶋中雄二さんは以下のように書かれています。
(嶋中雄二著『太陽活動と景気』より)
> 太陽が水とコロイドとの相互作用に対して、こうした影響力を有するとすれば、
> 人間の体液も複雑化したとはいえ、有機コロイド溶液から成るのだから、
> 人体への影響も否定できないことになる。
「コロイド」というのは、ある一定の基準(大きさ、電荷を持つ等)
の粒子をコロイド粒子というそうで、
そのコロイド粒子が溶液中に均一に分散した溶液をコロイド溶液といいます。
こう書くと難しいですが、次のサイトの冒頭のように、
いろいろなものがコロイド溶液です。
(大阪教育大学のページより)
> 墨汁、インキ、絵の具、牛乳に共通していることは何だと思いますか?
> 実はこれらはいずれもコロイド溶液とよばれているものです。
https://bit.ly/3uJJQPQ
血液もこういうものだということです。
ただ、人間(あるいは哺乳類などの)血液が、
これらの、絵の具とか牛乳と異なるのは、
「鉄である」
という点です。
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