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ビジ選☆リーダーズ Vol.944『世界一シンプルな問題解決』(中尾隆一郎)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■ビジネスは最初の分け方が9割 課題解決が重要だ。そのためには「現状把握」「解釈」「介入」「感 情の保留」のステップに従うことだ。このステップさえ意識すれば、 誰でも容易に課題解決できるようになる。 中でも現状把握が重要だ。解決したいテーマを上手に分解して、本当 の課題を特定することだ。これが課題設定だ、これさえ正しくできれ ば、課題は驚くほど容易に解決するはずだ。 逆に「課題設定」を間違うと、本当の課題が解決されない。その上、 無駄なことに時間を使ってしまう。そうなると損失は大きくなる。だ からこそ、現状把握が重要なのだ。 心配は無用だ。「上手に分解する方法」は、たった2つしかないから だ。その2つを習得するだけで、課題は誰にでも、簡単に特定できる ようになるはずだ。 ★ まず「プロセスで分解する」ことだ。すなわち「時間軸」で分けるの だ。次いで「2つの軸のマトリックスで分解する」ことだ。この2つ を使えるようになれば、課題は簡単に特定できるようになる。 物事をとらえる時は「構造」と「水準」という2軸で考える。「構 造」とは「上手に分解」した結果だ。上記の「現状把握」「解釈」 「介入」「感情を保留」は4つのステップからなる構造だ。 そして、もう1つの観点が水準だ。これはレベルのことだ。「テーマ を分解する』というと「誰でも、いつもやっている」と思いがちだ。 たしかに分解だけなら、誰でもある程度はやっている。 だが、その「分解」の「レベル(水準)」には、雲泥の差がある。 つまり「現状把握」「解釈」「介入」「感情を保留」それぞれに関し て水準を高める必要があるのだ。 ★ たとえば、売り上げが低迷している会社が、利益を拡大するには、売 上の拡大することが課題だ。そこで役員が、営業担当にはっぱをかけ て拡販営業をするとする。 この役員は、利益を売上と費用の2つに分解し、費用の削減を行った 上で、利益拡大のために売上拡大が必須だと考えている。だが「どう すれば売上拡大できるか」が丸投げだ。これでは部下は動けない。 売上拡大という課題を明確にしただけでは現場は動けない。現場から すれば、売上拡大というテーマはいつも考えていることなのだ。それ が簡単にできないから困っているのだ。 それなのに、売上拡大だけ命じて、それ以外は無策では部下は動けな い。バッターに「ヒットを打て」とひたすら命じている監督のような ものだ。これでは上手に分解していることにはならない。 なぜなら、これでは具体的な打ち手が何もないからだ。大事なことは、 問題のサイズを、当事者が解決策をイメージできるくらい小さくする ことだ。「現場が持てる荷物の大きさにする」のだ。 たとえば「売上=既存顧客数×既存顧客あたり売上+新規顧客数×新 規顧客あたり売上」は「売上」を「既存顧客数」「既存顧客あたり売 上」「新規顧客数」「新規顧客あたり売上」の4要素に分解している。 これらのデータを見た時、既存顧客あたりの売上が減っていれば、既 存顧客の顧客あたり売上を上げる方法を考えるように依頼すれば、顧 客イメージが湧く。良い案を見つけることができるかもしれない。 ★ 「現場が持てる荷物の大きさにする」際に、注意すべき点がある。そ れは「CTスキャン方式」にしたり「闇夜の鉄砲」にしたりしないこ とだ。 「闇夜の鉄砲」とは、事実をまったく確認せずに勘だけで方針を決め ることだ。たとえば「新規顧客を拡販するんだ」と現場に命じるよう なケースだ。大半の場合うまくいかない。仮にうまくいっても偶然だ。 逆に、時間をかけて丁寧にするのが「CTスキャン方式」だ。全体像 を細かくひたすら分解することだ。一見よさそうだが、時間がかかる。 場合によっては、かえって重要な場所がわかりにくくなる。

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