在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説 大澤 裕
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中国:発展途上国への借款支配
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このメルマガをお読みの方はお気づきかと思いますが、私は少しへそ曲がりのところがあります。
「X国(人)が悪い」と一方的になった報道を見ると、「X国(人)にも言い分があるだろう、Xを支持している人もいるんだから」とその言い分を知りたくなります。
Xへの支持、不支持とは関係なく、その言い分は知りたいのです。
言い分、理屈を知っていると状況が複眼的に見えて、予測を大きく間違わなくなる気がするのです。
閑話休題。
今回は、中国に借款を求めているスリランカの話。
今回のウクライナ戦争で漁夫の利をえるのは中国ではとの推測にも関連します。
香港サウスチャイナモーニングポスト紙、4月9日の記事です。
=======記事========
インド洋の島国、スリランカは、ここ数十年で最も深刻な経済的苦境を克服するための中国の支援を求めている。
コロナで海外からの観光客が激減、ロシアへの紅茶輸出のストップ、エネルギー価格の高騰などが原因である。
石油やガス、一部の食料品の不足に悩む国民の怒りはここ数日でピークに達し、デモ隊は外出禁止令を無視して街頭に立ち ラジャパクサ大統領の辞任を要求している。
月曜日にサウスチャイナ・モーニングポストの取材に応じた駐中国スリランカ大使コホナ氏は、自国が困難な状況にあることを認めた。
「石油、ガス、その他の輸入品を調達することが急務なのです。石油やガス、そして電気がなければ、どんな経済も長くは続かないのです」と語った。
スリランカは、中国への既存の返済を満たすために中国から10億米ドルの融資を受け、さらに中国製品を購入するための15億米ドルの信用枠を要求している。
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【解説】
経済危機に直面したスリランカが中国に借入金の枠をもとめているという話です。
これを聞くと、「スリランカは中国が作り出したいわゆる債務の罠に陥ったのではないか」という憶測をする人がいます。
中国は、貧しい国に過剰な債務を負わせてコントロールしようとしていると非難されているからです。
実際、2017年にスリランカはハンバントタ港を99年間のリースで中国の国営企業に貸すことを決定しています。
しかし、駐中国スリランカ大使のコホナ氏は反論しています。
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