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/ 2022年4月22日発行 /Vol.512(2/2)
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「人生に座右の銘はいらない」
読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします!
Q.サウナが大流行で私も興味が湧いてきているのですが、周りのサウナ好きに色々と作法を教えて貰っていると、意外とハードルが高いというか、みんなが最近の混雑ぶりを嘆いています。松尾さんの日記でも混雑の悲惨さをたまに拝見しています。それでも、やっぱり初心者なので、あらためてサウナの良さを松尾さんのお言葉で聞いてみたいです!(33歳、男性、会社員)
A.まあ、ありきたりの話ですが、日常であんなに汗をかくことはないですし、汗をかくのは、スポーツに無縁のわたしにしたら、まあまあ爽快なことではあります。あとは、あまりの暑さや水風呂の冷たさに、何も考えることができず無になれる、というのは大きいかなと。
考えようと思えば、起きている間中なにがしかを思いつこうとしている自分にとって、サウナはほとんど唯一、アイデアの無間地獄から解放される場所かもしれません。昨日も、ジブリ映画を観ていたのに、いつの間にかじいさんが根性焼きを入れるコントを考えていたんですから、話が入ってこない瞬間もあったりして、脳が忙しすぎるんですね、きっと。今日はお休みなので、今この瞬間だって行きたいんですけど、こういう日に限って日曜日ということで人が多いわけだから行く気がしません。サウナは人間がむき出しになる場所であるからこそ、つくづく人に左右されるもので、マナーの悪い人がいると気が削がれる。それが一番困るのです。いずれにせよ最終的には「人とはなんだろう」という問題を抱えて、帰る道すがら、空いてるサウナはいいよねえ! と、サウナ業界の発展はさておき考えてしまいます。
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