今回のG20でも明らかになったように、日欧米のG7の国々と
BRICSを始めとする新興国の国々との間では、ウクライナ戦争一
つとっても、大きな亀裂が存在しています。
ロシアのウクライナ侵攻で、西側は結束してロシアを「国際決済
システム:SWIFT」から除外して、ロシア中央銀行の外貨準備を
凍結しました。
この「ロシア中銀の外貨準備の凍結」事件は、金融史的には大変
重い事件です。
今回の「ロシア中銀の外貨準備の凍結」事件は、ロシアや中国以外
の新興国側から眺めれば、「一生懸命に輸出して稼いだお金でも、
中銀がドル建てのまま貯め込んでいたら、将来アメリカに逆らう
と没収されてしまう」ということを意味するからです。
ロシアや中国では、こういった事態をあらかじめ見越して、早い
時期から外貨準備のドル離れを熱心に推し進めていました。が、
他の新興国はこの流れにまだ後れを取っています。
今後、外貨準備をドル建てで積み上げることに、新興国群は用心
深くなることでしょう。
今年2022年の何処かの時点で「ドル安」が始まるのではない
かと、一部エコノミストから警戒されています。
そもそも、ドルはドル・インデックスで眺めても、もう目いっぱい
ドル高に達しているのではないでしょうか???
今の為替市場は、「二国間の金利差」だけに注目して動いています
が、近いうちに、為替市場は、「二国間のインフレ率の差」に注目
して動き始めても不思議ではないです。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)