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ビジ選☆リーダーズ Vol.948『「超」戦略的に聴く技術』(大嶋 慶)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■「超」戦略的に聴く技術 コミュニケーション力、すなわち「コミュ力」の高い人というと、普 通は「話す」ことが上手な人を想像するはずだ。面白い話を流ちょう に話し、人を説得でき、自分をアピールするのに長けた人のことだ。 だが、コミュニケーションは、話す側と聴く側の双方向で成立してい る。そして、コミュ力を高めたいなら、むしろ「聴く技術」を磨くほ うが、より近道で、パワフルだ。 なぜなら、人は「自分の話を聴いてもらいたい」と切に願う生き物だ からだ。誰もが「自分の話を聴いて欲しい」と思って、うずうずして いるのだ。 特に、最近はSNSなどもある。そのため、誰もがいつも「話を聴い てもらいたい」状態になっている。その結果「話したい人」ばかりで 「聴いてあげる人」が不足している状態だ。 いわば、需要(話したい人)と供給(聴いてあげる人)がアンバラン スな世の中なのだ。そう考えると、時代は聴き上手を求めている。だ から「聴く技術」を磨く意味、価値が高まっているわけだ。 ★ ある実験では、人は自分のことを話し、それを周りから評価されたり、 賞賛されたりすると、脳内で快楽ホルモンと呼ばれるドーパミンが分 泌されることがわかった。脳が超キモチいい状態になるのだ。 つまり、聴き上手になれば、相手に快感を与えることができる。する と、相手に好かれる。やがて、相手にとって必要不可欠な存在になれ るのだ。 これができれば、人生がうまくいくために必要な「自分のファン」と いう強力な武器が手に入る。そして、聴く力は先天的な能力ではない。 後天的に、誰もが100%、確実に高めることができるものだ。 みんなが「話したい」と思っている時代だからこそ“聴くコミュ力” を高めるべきなのだ。そうすれば、人間関も、仕事、恋愛など、あら ゆることがうまくいくようになるはずだ。 ★ 「聞く」と「聴く」では違う。「聞く」は、相手の言うことを情報と して受け取るだけ、音が耳に入ってくることだ。「聴く」は、相手の 言うことをメッセージとして受け取る、意識して耳を傾けることだ。 「聞く」は、意識して耳を傾けていない。だから「あなたの話に興味 がない」ということが、相手に伝わってしまう。相手は「自分を軽ん じている」「話さなければよかった」と思うはずだ。 そうならないように聴いていることが相手に伝わるように、意識して 耳を傾ける。そのためには、表情や目線、あいづち、ジャスチャーな どにも気を配る。言わば全身で聴く。それが「聴く」ということだ。 そんな聴き方をされれば、相手は好意や信頼を持つはずだ。つまり 「聴く」とは「伝える」ことでもあるのだ。ここに気づき、人の話を 聴けば、仕事、人間関係、そして人生に大きく影響してくるはずだ。 ★ 人間が、自分の話を聴いてもらいたいと切に願うのは「承認欲求」が あるからだ。マズローの「欲求五段階説」の一つで「尊重されたい」 「認められたい」という根源的な欲求だ。 「ちょっと話を聴いてくれる」は、相手の「承認欲求」がふくれ上が っている可能性が高いサインだ。だから、面倒くさいと思わずに、 チャンス到来と思うべきだ。 特に、相手が自分にとって重要な人物であるほど「聴く」ための態勢 を整えるべきだ。そして「全力モード」で話を聴き「あなたに話して よかった」と思ってもらえるようにするべきだ。 自分にとって、そこまで重要でない相手なら「適度モード」で対応す ればいい。適度にあいづちを打ち、適度に持ち上げれば、適度な関係 が維持される。少なくとも、嫌な印象を与えることはないはずだ。 いずれにしろ、人の話を、受け身で「聞く」のではダメだ。常に、目 的を持って、狙いを定めて、能動的に聴くことだ。これこそが「戦略 的に聴く」ことの真意なのだ。

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