今年は年末年始に原稿執筆のために「超」がつく多忙となり、恒例となっている「動向と展望」をお送りできていませんでした。今回は、2021年8月に配信した中間レポート以降の動きを中心にまとめて報告したいと思います。
・執筆と出版・
2021年前半の目玉として、オックスフォード大学出版からの国際論集『世界霊魂:その歴史』 James Wilberding (ed.), The World Soul: A History (Oxford University Press, 2021) に寄稿した、ルネサンス期のフィチーノからカンパネッラやリプシウスまでの動きをまとめた論考「ルネサンスの世界霊魂」“The World Soul in the Renaissance” が出版されました。
もうひとつの目玉として、化学史の学術雑誌 Ambix での特集号「錬金術と初期近代の大学」に寄稿した論文「ゼンネルト、キミア、そして神学論争」“Daniel Sennert, Chymistry and Theological Debates” が出版されました。双方についての詳細は、2021年8月号で報告した通りです。
それ以降の動きで特筆すべきものが、友人のディディエ(・カーン)との共編著となる国際論集『偽パラケルスス:偽書と初期近代の錬金術、医学、自然哲学』Didier Kahn & Hiro Hirai (eds.), Pseudo-Paracelsus: Forgery and Early Modern Alchemy, Medicine and Natural Philosophy (Brill, 2022) が年末に出版されたことでしょう。
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