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ゴールデンウィークに思うこと

ドクター畑地の診察室
ドクター畑地の診察室139.2022.5.8. 現役呼吸器内科、総合内科専門医 畑地治です。 世の中に「○○飲んだらすべての病気が治った」「○○制限食をとったらすべての人が健康になる」等、出鱈目情報が溢れています。現代医療の特徴は精密医療で万人に効くような治療はありません。治療方法は個人によって全く違います!おそらく日本で一番多くの呼吸器疾患患者(肺癌、喘息、COPD、肺炎など)を診療する専門医が、最先端の精密医療を解説&ネットでは出し辛い医療や治療の裏側も配信! https://zipangu-management.co.jp/culture_000/hataji/ 三重県出身 自治医科大学卒業後、僻地診療、三重大学勤務を経て、呼吸器内科医師となる 松阪市民病院院長 診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当 https://fmmie.jp/program/getsumoku/hiosamu.php *********************************** ゴールデンウィークに思うこと COVID-19パンデミックも、もう2年半になろうとしています。いまだに日本ではCOVID-19は2類感染症と扱われて厳重な届出と管理が必要ですが、世界の趨勢は日本より大流行しているアメリカですら、マスクを外して自由な往来を認めようとしています。 感染症に慎重なのは結構なのですが、マスク装着が日常の風景として定着するには違和感があります。私は昔からマスクが大嫌いで、COVID-19パンデミックの早期はマスクをせず抵抗したものですが、同調圧力に屈して現在は装着しています。COVID-19の入院患者さんを見ていると、以前のように重症患者さんは少なくなり、まだ侮れないもののインフルエンザと同レベルになったと感じています。このまま慎重な政策をとり続けると、世界に取り残されそうな気がして仕方がありません。 もともと日本の政治は動き出すのが遅く、極端を嫌います。世界の都市がロックダウンした時はロックダウンせず、マスクを解禁した時はマスクを解禁しないと優柔不断な国になったような気がして仕方がありません。もっと現在のCOVID-19のパンデミックや感染能力、重症度などを早期に判断してリアルタイムに政策を変化させていく必要があると感じるのは、私だけでは無いはずです。 現在COVID-19に対し、最も尖った政策をとっているのは“中国”でしょう。しかし中国で行われるロックダウンは必ずしも良い結果を出しているとは言えず、世界的にはどんどん緩和方向に動いています。予防注射と治療薬の登場、管理の進歩などにより、COVID-19はどちらかと言うと管理可能な疾患になりつつあります。必ずしも日本経済を取り巻く諸事情が良いとは言えない中で、もっともっと思い切った緩和政策が必要な気がします。 松阪市内の保育園などでは園児が多数感染し、そのため保護者が自宅待機を余儀なくされ、我々の病院も勤務維持に苦心したものです。感染当初はCOVID-19に感染すると特別な目で見られ、差別なども存在した事は事実かと思いますが、もはや社会が感染者は当然の時代になってきているような気がします。 もう粛々と緩和政策を行い、通常の生活に戻って普通の生活や普通の暮らしを行ったら良いのではないのかとつくづく感じる今日この頃です。私の病院では、国の政策に準じて粛々と感染防止対策をとり、それ以上でもそれ以下でもない、そして職員が感染しても、国の規定に準じて粛々と対策をとり過大な対策を取らないよう心がけていくつもりです。しかし過小な対処策も取るつもりはありません。

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