一線を超えた日銀の政策
「連日の指値オペを明確化」
米国ではFRBが4日に予想通り0.5%の利上げと資産縮小を決定し、市場はこれを好感、ダウは900ドル以上上昇し、国債も買われました。これに対して日銀は4月28日の金融政策決定会合で、FRBとは真逆の緩和強化策を提示し、議論を呼びました。
つまり、10年国債利回りを0.25%以上にしないよう、連日「指値オペ」を実施することを明確化しました。為替円安よりも金利上昇の抑制を優先した金利政策姿勢を明確にしたため、この日の為替市場ではドル円が1ドル128円台前半から130円越えの急速な円安で反応しました。直後の欧米市場では131円台まで円安が進みました。
今回の日銀の決定は、金融政策の在り方をめぐって多くの議論を巻き起こしました。まず、決定会合直後の会見で黒田総裁は、国債の買い入れは「量」の調節より「長期金利」の調節に重きがあると述べました。そして最適なイールドカーブを実現する意向を示しました。しかし「最適なイールドカーブ」とはどのようなものか、さらに金利は名目でみるのか実質でみるのかの疑問も残しました。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)