前例のないインフレ対応に揺れる市場
「分かれるインフレ急伸の評価」
欧米を中心に、世界のインフレが急伸しています。ユーロ圏の3月のPPIは前月比5.3%、前年比36.8%の上昇と、インフレ途上国並みの数字となりました。しかし、主要国の中央銀行の対応は総じて後手に回りました。その結果、FRBも慌てて引き締め転換を進めています。5月4日のFOMCでは予想通り0.5%の利上げと6月からの保有資産縮小を決定しました。そして6月、7月も0.5%利上げの継続を示唆しました。
近年、こうした急ピッチの引き締め転換を余儀なくされたことはなく、極めて異例の対応で、株式市場、債券市場ともに不安定になっています。急ピッチの引き締めの影響を和らげるために、予め市場に利上げペースを示唆する配慮も見られます。それだけ中央銀行にとっても今回のインフレの評価、対応が難しかったことになります。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)