「日医名誉会長らの憲法提言は疑問だらけ」
日医(日本医師会)の横倉義武名誉会長といえば、福岡県みやま市にある
ヨコクラ病院の院長で、日医会長(2010から2020)だけでなく、世
界医師会会長も歴任した大物です。ちなみに、2020年にコロナ禍の中で、
日会長選挙に落ちています。
それはともかく、その横倉氏が共同代表を務める「ニュー レジリエンス
フォーラム」は憲法に「緊急事態宣言」を盛り込むよう提言したそうです。
https://nr-f.jp/wp-content/uploads/2022/05/
dai2ji_teigen_040428.pdf
提言では、災害時に関するものも入っていますが、ここでは「感染症のパ
ンデミック」対策に関する提言の部分を見ていくことにします。具体的には
4点掲げられています。
(1)医薬品、医療機器の緊急生産、供給の命令を出す。
(2)病床確保の強制力を発動する。医療従事者の確保を働きかける組織、
指揮系統、法整備を可能とする。
(3)臨時病院が機能するよう、医療法、建築基準法、消防法などの規制緩
和を行う。
(4)感染拡大時の福祉サービスを支援する。
というのがその内容です。どれも正しい提言だと思います。これとは別に
「平時」から「緊急時」に対応を切り替えて、事態が沈静化したらまた「平
時」に戻すような法律が「違憲判断を怖がらない」ようにするなどという内
容もありますが、これも極論ではありません。
ですが、今回の提言には強烈な違和感があります。まず、
「どの提言も法律を改正すれば済むレベルであり、憲法改正が必要なほどの
大改革ではない」
という点が1つあります。(続く)
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