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【Vol.429】冷泉彰彦のプリンストン通信『アメリカの中絶論争を検証する』

冷泉彰彦のプリンストン通信
「日医名誉会長らの憲法提言は疑問だらけ」  日医(日本医師会)の横倉義武名誉会長といえば、福岡県みやま市にある ヨコクラ病院の院長で、日医会長(2010から2020)だけでなく、世 界医師会会長も歴任した大物です。ちなみに、2020年にコロナ禍の中で、 日会長選挙に落ちています。  それはともかく、その横倉氏が共同代表を務める「ニュー レジリエンス  フォーラム」は憲法に「緊急事態宣言」を盛り込むよう提言したそうです。 https://nr-f.jp/wp-content/uploads/2022/05/ dai2ji_teigen_040428.pdf  提言では、災害時に関するものも入っていますが、ここでは「感染症のパ ンデミック」対策に関する提言の部分を見ていくことにします。具体的には 4点掲げられています。 (1)医薬品、医療機器の緊急生産、供給の命令を出す。 (2)病床確保の強制力を発動する。医療従事者の確保を働きかける組織、 指揮系統、法整備を可能とする。 (3)臨時病院が機能するよう、医療法、建築基準法、消防法などの規制緩 和を行う。 (4)感染拡大時の福祉サービスを支援する。  というのがその内容です。どれも正しい提言だと思います。これとは別に 「平時」から「緊急時」に対応を切り替えて、事態が沈静化したらまた「平 時」に戻すような法律が「違憲判断を怖がらない」ようにするなどという内 容もありますが、これも極論ではありません。  ですが、今回の提言には強烈な違和感があります。まず、 「どの提言も法律を改正すれば済むレベルであり、憲法改正が必要なほどの 大改革ではない」  という点が1つあります。(続く)

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  • アメリカ北東部のプリンストンからの「定点観測」です。テーマは2つ、 「アメリカでの文脈」をお伝えする。 「日本を少し離れて」見つめる。 この2つを内に秘めながら、政治経済からエンタメ、スポーツ、コミュニケーション論まで多角的な情報をお届けします。 定点観測を名乗る以上、できるだけブレのないディスカッションを続けていきたいと考えます。そのためにも、私に質問のある方はメルマガに記載のアドレスにご返信ください。メルマガ内公開でお答えしてゆきます。但し、必ずしも全ての質問に答えられるわけではありませんのでご了承ください。
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