円安をめぐる2つの疑問符
「円安でも株が上がらない」
前に為替と株価の関係について書きました。円安なら株高との一般認識は必ずしも妥当ではなく、アベノミクス当初外人投資家が日本株を買う際に為替ヘッジの円売りをしたために、株高と円安が同時進行したことをご紹介しました。従って円安ゆえに株高の因果関係は弱いことになります。
そしてこのところの東京市場では、円安が進んでいるのにむしろ株安が進んでいます。例えば、昨年9月には日経平均が3万円をつけましたが、当時のドル円は110円前後でした。そして足元ではドル円が130円まで安くなりましたが、日経平均は逆に2万6千円に下げています。
日経平均を構成する銘柄では製造業が多く、本来円安の利益を受ける業種が多く採用されているにも拘わらず、円安の中で株価が下落しています。このことは「円安は企業収益にプラスだから株高」も当てはまらないことになります。
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